基本料金ゼロを掲げて、Looopでんきが参入した理由

「基本料金0円」「電力も、自然派でいこう」――2016年4月から始まる電力小売完全自由化で、他に見ないコンセプトを打ち出したLooop。同社で「Looopでんき」を担当する事業本部企画開発部で部長を務める小嶋祐輔氏にサービスの狙いを聞いた。

» 2016年03月22日 10時00分 公開
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――電気の基本料金がない料金プランは珍しいですね。狙いは何でしょうか。
Looop事業本部企画開発部で部長を務める小嶋祐輔氏

小嶋祐輔氏 電力自由化を体現したプランだと考えています*1)。これまでの一般電気事業者(電力十社)は、発電、送電などのインフラに膨大な投資をしてきています。これを基本料金という形で契約者全員が負担する形でした。

 当社のような小売電気事業者には、このような資産がありません。そのため、使った電力の分だけ支払うということが可能になるのです(図1、図2)。

 電力の小売全面自由化というと、物品やサービスと電気料金がセットになることに注目が集まっていますが、本質はそこにはありません。電気がどうやって生まれて、自宅までどのように供給されているのかということを考えるチャンスではないでしょうか。

*1) 2016年5月31日までに申し込んだ場合に継続して基本料金が0円となる。「基本料金0円は6月以降もなるべく続けていきたい」(小嶋氏)。

図1 Looopでんきの料金プラン(2種類) おうちプランは東京電力の従量電灯B、ビジネスプランは同Cに対応する。当初のサービス範囲は東京電力、中部電力、関西電力の管内。関西電力管内はビジネスプランの料金が異なる(26円/kWh)。詳しくはこちら
図2 Looopでんきと電力三社の料金比較
――「電気も、自然派でいこう」というメッセージの意味を教えてください。

小嶋氏 再生可能エネルギーをLooopが頑張ります、というメッセージです。太陽光発電で生みだす電力のコストは、年々確実に下がっていますが、国内ではいまだに家庭用電気料金よりも高い水準にあります。同一水準になることを専門的には「グリッド・パリティに達した」と表現しますが、まだ達していないのです。

 太陽光発電が生み出した電力を家庭に供給しようとすると、誰かがこの差額を負担しなければなりません。発電側か小売か、それとも顧客か。現在は固定価格買取制度(FIT)の賦課金という形で広く薄く国民全体が負担している場合がほとんどです。

 このため、Looopでんきが供給する電力のうち、太陽光発電など再生可能エネルギーの比率をすぐに高めることはできません*2)。それでも当社は継続的に原価を下げていく活動を続けています。これが「頑張ります」というメッセージの意味です。

 再生可能エネルギーを前面に打ち出した小売電気事業者はまだまだ多くありません。当社は再生可能エネルギーを利用した企業として、先頭を走っていきたいと考えています。

*2) 同社は2016年4月1日から同9月30日の計画値として、電源構成の内容を明らかにしている。再生可能エネルギー6%、固定価格買取制度(FIT)に基づいて調達したもの20%、その他74%である。

――具体的にはどのように頑張るのでしょうか。

小嶋氏 これまでの電力では昼間と夜間で発電コストが違っていました。昼間の需要急増に対応するために、発電コストの高い発電所を動かすからです。この状況は4月以降も変わりません。

 太陽光発電は電力コストが高い昼間に発電します。高コストな昼間電力を補完するのに向いているのです。多くの方がここまで考えるようになると、自由化後は、自宅に太陽光発電設備を取り付ける動きが盛んになるでしょう。

 そこで、再生可能エネルギー普及のためのキャンペーンを定期的にLooopでんきへ織り交ぜていきたいと考えています。例えば、戸建住宅に太陽光発電設備を取り付けた場合は、電気料金が安くなる、といったようなキャンペーンです。

 さらに、Looopでんきに対して再生可能エネルギー由来の電力を供給していただけないかどうか、パートナーを募っていきます。

 今後、多くの方から申し込みがあると、Looopでんきの全供給量に占める再生可能エネルギー由来の電力の比率は下がっていく可能性があります。それでも、電源に占める再生可能エネルギーの絶対量は増やしていきます。

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提供:株式会社Looop
アイティメディア営業企画/制作:スマートジャパン 編集部/掲載内容有効期限:2016年3月31日

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