太陽光だけで料理ができる、燃料不要のクリーン調理器具太陽光

太陽光だけをエネルギー源として食材を調理できるユニークな製品が登場した。米APPLIED SUNSHINEが開発した製品「gosun stove」だ。食材を入れた真空管チューブを、太陽光を集光する独自形状のリフレクターで包むようにすることで調理が行えるという。日本ではeSPORTSが代理店として販売を行う。

» 2016年05月24日 11時00分 公開
[長町基スマートジャパン]

 これからの季節、キャンプや屋外でのバーベキューを楽しむ人は多いだろう。そうしたアウトドアシーンに向け、太陽光を使ったクリーンな調理器具が登場した。米APPLIED SUNSHINE社が開発した「gosun stove」という製品だ。スポーツ・アウトドア用品販売を手掛けるeSPORTS(岐阜市)が2016年5月より国内販売を開始した(図1)。

図1 「gosun stove」の外観 出典:eSPORTS

 gosun stoveは2013年にクラウドファンディングによる資金調達をサポートする「Kickstarter」で、目標を大幅に超える20万米ドルの出資を集めて製品化された太陽光調理器具。加熱に一切の燃料を必要とせず、太陽光だけをエネルギー源としてさまざまな食材を調理できる。

 食材を入れた真空管チューブを、太陽光を集光する独自形状のリフレクターで包むようにすることで調理を行う仕組みだ。従来のパラボラ型太陽光調理器具などとは異なり、組み立ても不要で持ち運びやすい。調理に必要な時間は最短で20分程度という(図2・3)。

図2 集光中の様子/図3 「bosun stove」での調理イメージ(クリックで拡大)出典:eSPORTS

 強化ガラス製の真空管チューブの調理中の温度は最大288度に達する。しかし、真空管の断熱性能によりチューブ表面に熱は伝わらない。独特形状のリフレクターは太陽光を集めるだけでなく、外部の衝撃から本体を守るプロテクターとしての機能も果たす。

 同製品は既に世界40カ国以上に輸出されており、アウトドアシーンはもちろん災害時の防災用品としても高い評価を受けているという。同社では正規輸入販売店として、日本語でのサポートと1年間の製品保証付きで販売する。価格は3万4800円。

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