今回のシェアリングサービスでは、EVに供給する電力を太陽光パネルで賄う。これは、既に太陽光発電事業で実績があるエネファントが得意とするところだ。エネファントは、屋根部に太陽光パネルを配したカーポート事業や多治見市で働こうとする人を格安のEVカーレンタルでサポートする「働こCAR」のサービスも提供している。これらの経験・ノウハウがEVシェアリングにもいかされることになる。
今回のトヨタの2人乗り超小型EV「C+pod」を使ったシェアリングサービスでは、C+podの待機・充電場所として12フィート(約3.66メートル)のコンテナ型ガレージが新たに開発された。“利用待ち”状態のC+podは、このガレージで駐車している間に充電が行われる。
このガレージは、系統電源には接続せず、完全なオフグリッド形式で使うことを前提に設計されている。屋根には太陽光パネルが配置され、EVに加え、併設して設置可能なシェアサイクルの充電が太陽光パネルによる発電のみで賄えるようになっている。
系統電源に接続しないコンテナ型のため、トラックに載せて比較的自由に移設ができるのも特徴の一つ。基本的にはコンテナなので、特定のエリアを除いた場所であれば建築確認申請なども不要となり、設置も数時間でできる。このため、イベントや状況に応じたスポット的な利用にも対応できるという。
エネファントの磯崎氏はこのガレージを「モビリティのシェアリングサービスと再生可能エネルギーを同時に箱に詰めたような形」とし、これによって「インフラが先かモビリティが先かという問題を両方一緒に解決する」と話す。「こういうものを作ることによって、地域で作られる電気エネルギーを、街の困りごとの解決に活用できるような仕組みを構築していきたい」(磯崎氏)
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