太陽光発電の「スマート保安」を推進する意義とは何か?法令違反を防ぐ太陽光発電の保安ポイント(4)(3/3 ページ)

» 2022年05月13日 07時00分 公開
前のページへ 1|2|3       

先行する他産業のスマート保安の実例

 火力・水力発電所や大規模工場プラントを所有する企業は、スマート保安をすでに導入し、以下のように具体的な効果が発生しています。われわれの業界にとって数多くの見習うべき事例があり、スマート保安の導入に参照すべき内容と考えます。

出典:「スマート保安先行事例集」(平成29年4月)経済産業省 保安課より抜粋

スマート保安技術とその活用例

出典:「スマート保安先行事例集」(平成29年4月)経済産業省 保安課より抜粋
出典:「スマート保安先行事例集」(平成29年4月)経済産業省 保安課より抜粋

 また、2022年4月に経済産業省から最新の「スマート保安先行事例集」も公開されています。他産業におけるスマート保安の事例のほか、太陽光発電や風力発電所における活用事例も掲載されていますので、ぜひご覧になってみてください。

 次回はスマート保安の連載はお休みさせていただき、山梨県の太陽光発電施設の適切な設置及び維持管理に関する条例の維持管理にスポットを当てて連載しますのでお楽しみください。

⇒連載一覧はこちら

著者プロフィール

増田幹弘(マスダ ミキヒロ)
野原ホールディングス株式会社 経営企画部 再生エネルギープロジェクト室長
太陽光発電評価技術者、緑の安全管理士、「東京都農薬指導管理士」

大阪出身、近畿大学卒業。1999年、私費にて参加したエコに関する研究会にて、電気を庭に取り付けた太陽光発電と自動車の大型バッテリーから、給湯は太陽熱を利用するなどの、今でいうゼロエネルギー住宅(奈良県)を視察し感銘を受ける。自宅をオール電化にし屋根には発電システムを取り付け、自宅エネルギー消費データを2年間記録、上記研究会にて発表。その後も省エネ、省資源についての研究を深め、建材の開発、リサイクルシステム、工場のエネルギー消費削減に大きく貢献。

2009年、野原産業(現 野原ホールディングス)に入社。2013年、事業開発部において八ヶ岳研修所の遊休地活用事業として太陽光発電プロジェクトを主幹。現在は、太陽光発電に関わる新事業として、第三者の視点からの太陽光発電設備の保守・点検(O&M)サービス「SUN SUN GUARD 20」を展開。豊富な知識と多様な事例、経験から、太陽光発電事業者向けセミナーにて講師も務める。


前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.