BL市場の開始以来、1年商品のみが取引されてきたが、発電・小売事業者に対するアンケート・ヒアリング調査を実施したところ、受渡し期間のより長い商品・より短い商品を望む意見が、売り手側・買い手側双方に一定数存在することが分かった。
長期契約は、売り手(発電事業者)と買い手(小売事業者)の間で、個別に様々な条件を取り決める(カスタマイズする)ことが一般的であるため、定型的な取引所取引には不向きであるという意見は根強くある。
制度検討作業部会では、相対取引における長期契約を促進する効果も期待して、BL市場において長期商品のうち、まずは2年商品を2023年度から取引開始することとした。
2023年度オークションでは、制度的な供出量全体のうち、15%を長期商品へ応札することを求めることとした。
今回が初めてとなる2年商品のオークションの約定量は17.2億kWh/年であり、全エリアで約定したことから、長期取引(2年受渡し)に一定のニーズがあることが確認された。また、約定率は48.6%であり、これまでと比べて非常に高い結果であった。
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