容量市場メインオークションの約定価格の上昇は図1で見た通りであるが、その応札価格(2024年度メインオークション)は全国加重平均で2,097円/kWと、前年と比べて452円/kW上昇している。これを詳細に応札価格帯別に見ると、Net CONEを超える価格で応札した電源が前年度と比べ、約4倍に増加している(図3左)。
「Net CONE超」応札電源1,162万kWの大半は石油又はLNG火力であり、これらの電源の非落札率が高いことも報告されている(図3右)。
2024年度メインオークションにおいて非落札となった容量は前年度比166万kW増加の584万kWであり、このうち経年40年以上(実需給2028年度時点)となる電源は、前年比320万kW増加の407万kWであった。
石油・LNG火力は調整力を供出可能な電源であるため、これらの設備容量の減少は、調整力の減少にも繋がるおそれがあると懸念される。
容量市場のNet CONEを見直すにあたっては、諸外国・地域の容量市場の動向を参考とすることが有益である。
日本と同様のシングルプライス方式・集中型容量市場を採用している欧米諸国・地域のNet CONEは表3の通りであり、日本の現行の約1万円/kWと同等又は高い水準となっている(1ドル=149.88円、1ポンド=203.86円、1ユーロ=175.97円、1ズウォティ=42.10円にて算出)。
またモデルプラントについても、日本と同様の天然ガスを燃料とするCCGTやOCGT(オープンサイクルガスタービン)が採用されている。
日本の容量市場では、モデルプラントの選定にあたり、以下の3つの条件を満たすことが求められている。
2024年度メインオークションの落札電源のうち、運開年度が2023年度以降のLNG火力(530万kW)を見ると、その98%(容量ベース)がCCGT方式であり、OCGT方式は2%に留まることが明らかとなった。
容量市場の包括的検証では、モデルプラントの見直しの是非も論点とされているが、今後もモデルプラントとしては、CCGT方式LNG火力を採用することが妥当と考えられる。ただし、すでに新設LNG火力の多くが長期脱炭素電源オークションを利用していることも踏まえ、容量市場メインオークションのモデルプラントの位置づけについて、さらなる検討が求められる。
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