マツダ、全文検索システム導入でファイルサーバ内の情報活用を強化

自動車メーカーのマツダはファイルサーバの全文検索システムを取り入れ、部門間の情報共有を強化した。カスタマイズを必要とせず、Webブラウザ経由で利用できる「SAVVY/EWAP」を採用した。

» 2009年11月25日 08時00分 公開
[ITmedia]

 自動車メーカーのマツダは、ファイルサーバの全文検索システムを取り入れ、部門間の情報共有を強化した。システムを提供したジップインフォブリッジが11月25日に発表した。

 導入した全文検索システムの名称は「SAVVY/EWAP」。これにより、ファイルサーバに保存した情報を利用者が素早く探し出せるようになった。さまざまな切り口で情報の絞り込みができ、既存の階層構造にとらわれずデータを探せるようにもなった。

 「多観点ツリー」と呼ぶSAVVY/EWAPの機能も活用している。これは階層構造化しているフォルダから、利用者が探しているデータをさまざまな切り口で探せる機能。「管理職は年度別、営業担当は顧客別に情報を探すことが多い」(ジップインフォブリッジ)。こうした立場や目的に即して検索の切り口を切り替えられる機能だという。

 採用の決め手は追加開発をせずに短期間で導入できるパッケージ製品だったこと。これまで使っていたファイルサーバのアクセス権を継続して使える点、Webブラウザ経由で使える点も評価した。

情報共有の工数を減らすのが目的

 マツダが同製品を採用した目的は、部門間の情報共有の工数を減らし、グループ企業を含めた従業員の生産性を上げること。同社のファイルサーバには、決裁書類・規定書・申請書など定型化された情報と作成途中の資料をはじめとする非定型の情報が混在していた。

 定型化された情報はワークフローシステムを使ってIT部門が管理していた。一方、非定型の情報はファイルサーバに保存したまま手を付けていなかった。ファイルサーバには業務で利用する情報が多く、その情報を有効に活用したいというニーズが出てきた。

 ファイルサーバの課題は、1.ファイルの保管場所が分からなくなる、2.ほかの人が作ったファイル構造が分かりにくい、3.コピーファイルが大量に発生する――といった点。マツダでは、部門・業務内容に沿ってデータをフォルダに格納できる業務資料の管理ツールを自社開発して使っていたが、情報共有をさらに進めるという目的でSAVVY/EWAPの採用に踏み切った。

 現在は一部の部門に同製品を導入している。今後は他部門のファイルサーバにも同ツールを導入していくほか、個人単位で分類項目や検索設定をカスタマイズできる機能の搭載も考えている。

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