明日の朝6時、エルボニア人の客からの電話を受けてくれないか?
いいですよ。睡眠不足で健康を害するリスクを負えばいいだけの話ですから
もちろん、僕をそんなに早く出勤させるボスの根性が許せないですが
それに、僕の悪い態度が同僚に影響を及ぼして彼らの生産性も下げてしまいますが
当たり前だけど、睡眠不足のせいで僕の判断力も落ちますよ
それに、僕は重要なプロジェクトに携わっているので、その波及効果は壊滅的かもしれない
マネジャーになるために反社会的人間である必要はないが、なっていると有利だともいえる
「鬼! 悪魔!」と心の中でつぶやきつつも、黙って上司の無理難題を引き受けた経験のあるそこの君、いつの時代もサラリーマンはつらいねぇ……。
“sociopath”は「社会病質者」のことをいいますが、類似した言葉に「精神病質者」と訳される“psychopath”があります。両者とも映画などで猟奇殺人の犯人などを表すときによく使われる言葉ですが、いずれも反社会性人格障害を表す言葉であるものの、十分に学術的には定義されておらず、使う時も混同されやすい単語であります。あえて区別するならば、一般的に“sociopath”は環境などによって形成される後天性のものであるのに対して、“psychopath”は脳の構造の違いによる先天性のものといわれています。
またどちらの言葉でも使われている“path”は、ギリシャ語の“pathos”から「感情」または「疾病」「苦痛」を意味します。よって“sympathy”は「共感する」、“apathy”は「無気力」。「病い」の意味で使われる例は上記2単語以外にも、“pathology”(病理学)や“pathogen”(病原体)などがあります。
なお、某アニメの「サイコパス」は人間の精神状態を化学的に分析して数値化したデータを意味する造語であり、つづりも“psycho-pass”なので、くれぐれも間違いないように。
職場のバトルファイターたち! 「ディルバート」連載一覧はこちらから
- 登場人物紹介:ディルバート [Dilbert]
主人公のディルバートは独身エンジニアです。作者のスコット・アダムス氏がこのマンガシリーズを最初に紹介した文章では、「30歳くらいで、カリフォルニア北部のとあるハイテク企業に勤務している」となっています。
- 登場人物紹介:ボス [Pointed-haired Boss]
頭髪がとんがっていることから“pointed-haired boss”と呼ばれるボス。上司の悪いところを全部兼ね備えたすごい人です。公式解説によると、「生まれつき意地悪であざといわけではなく、努力してそうなった」とのこと。
- 登場人物紹介:ウォーリー [Wally]
ウォーリーはディルバート同じ部署で働くエンジニア。ディルバートと同じように、自分も昇進できないことはよく分かっていて、そのせいか会社への忠誠心はゼロ。仕事をできるだけサボることをいつも楽しみにしています。
- 登場人物紹介:ドッグバート [Dogbert]
ドッグバートはディルバートと同居している犬です。子犬の頃、収容所にいたところをディルバートに拾われたのです。ディルバートのぐちを聞いていることはありますが、大して恩義を感じているような素振りはありませんし、飼い主だとも思っていません。
- 登場人物紹介:アリス [Alice]
アリスは部署で唯一の女性エンジニア。作者のスコット・アダムス氏によると、パシフィックベル時代にアリスと同じようなヘアスタイルの女性の同僚がいて、その人がモデルになっているそうです。
- 登場人物紹介:アシュック [Asok]
アシュックはインターン。つまり学生なのですが、インターンシップでこの会社に勤めています。アショックは頭のいい好青年ですが、企業の現実や社内政治のことがまったく分かっていないため、からかわれたり、損をしたりしています。
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