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ルンバとはなにもかも違うアプローチ、ネイト ロボティクス「ボットバック」滝田勝紀の「白物家電、スゴイ技術」(3/3 ページ)

» 2014年10月23日 15時39分 公開
[滝田勝紀,ITmedia]
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 「シリコンブレードブラシは、叩いてゴミを浮かせ、そのまま吸い込むためのものですので、じゅうたんでは使えますが、フローリングでは使えません。フローリング主体の家を掃除する場合は、2重らせんコンボブラシを使ってください。上位モデルび『ボットバック 85』には両ブラシがついているので問題ありませんが、下位モデルの『ボットバック 75』にはシリコンブレードブラシしか付いてません。フローリング主体の家の方は確実に『ボットバック 85』を選んでいただきたいと思います」(ジャコモ氏)。

 ボットバックは1つの特徴として、自動再開機能を搭載している。これはマンションなどで、広いフロアが部屋ごとに仕切られているような空間を次から次へと掃除してくれる「マルチクリーニング」機能と組み合わせることで、大きな力を発揮する。

 「掃除の状況や環境にもよりますが、ボットバックは60分〜90分連続で駆動し、最大126畳を掃除できます。掃除中にバッテリーがなくなりそうになると、自動で充電台へと戻り、充電が完了すると続きを始めます。空間を検知したデータはメモリーに残っているので、そこからさらに新たなエリアの掃除をしてくれます。これを最大連続で3回繰り返します。1つの部屋が終わったと判断すると、次の部屋へ移動します」。

「マルチクリーニング」機能

 広いエリアを掃除してくれる一方、例えばペットを飼っている家で、水飲み用のボウルなどが置いてある場所には掃除ロボットは行ってほしくないもの。ボットバックの場合は、付属の磁気テープで対応できる。

 「商品には2メートルぶんの磁気テープが同梱(どうこん)されています。それを行ってほしくないエリアの前に置くことで、ボットバックはそれ以上進まなくなります。また、このテープはハサミで切れるので、複数そういった場所がある場合でも、問題ありません」。

ディスプレイ表示は日本語化されている(左)。付属の充電器(右)


 歴史の浅いロボットベンチャーではあるものの、理にかなったスタイルと技術を持って日本市場に乗り込んできたネイト・ロボティクス。ルンバと同じ米国発でありながら、アプローチはモノマネではなく、まったく別という点が非常に面白い。

 ダイソンなどの注目メーカーも参入を表明し、ますます競争が激しくなりそうな国内ロボット掃除機市場。その中で、ネイトも存在感を示してくれるはずだ。

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