　Amazon.co.jpは9月24日、動画見放題サービス「プライム・ビデオ」をスタートした。年額3900円（税込）のAmazonプライム会員は、国内外の映画やドラマ、アニメ、バラエティー、音楽のライブ、同社オリジナルコンテンツなど一部の動画が追加料金なしで見放題になる。30日間の無料トライアルも用意した。

左からAmazonビデオ国際部のティム・レスリー副社長、アマゾン・ジャパン代表取締役社長ジャスパー・チャン氏、Amazonデバイセズ製品管理・事業開発のピーター・ラーセン副社長

「Amazon Fire TV」での利用画面

　同日、4K対応のテレビ用プレーヤー「Amazon Fire TV」とテレビに挿して使うスティック型プレーヤー「Fire TV Stick」も合わせて発表した。

4K対応のテレビ用プレーヤー「Amazon Fire TV」と付属のリモコン、別売りのゲーム用コントローラー

テレビに挿して使うスティック型プレーヤーFire TV Stick

　配信コンテンツ数は非公開だが、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、NBC ユニバーサル、Twentieth Century Foxなどの人気作品、Amazonスタジオによるオリジナル作品を含む数千もの作品を用意するとしている。

米国の人気ドラマも充実している

　独占配信コンテンツも充実させ、サービス開始時には米ドラマ「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」を毎週木曜日に見放題先行配信するほか、米ドラマ「MR.ROBOT」、フィリップ・Kディック原作「高い城の男」をドラマ化した「THE MAN IN THE HIGH CASTLE」、200本以上のAKBグループのライブシリーズ、子供向け映画「しまじろうとおおきなゆめ」などをラインアップ。「ウォーキング・デッド」は全5シリーズを視聴できる。アニメ「妖怪ウォッチ」やドラマ「永遠の0」「孤独のグルメ」「ROOKIES」など国内の人気コンテンツもそろえた。オリジナルコンテンツは4Kにも対応し、HDRも今後サポートするという。

米ドラマ「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」を毎週木曜日に見放題先行配信する

　Amazonビデオ国際部のティム・レスリー副社長は「2014年は海外事業においてコンテンツ面で13億ドルもの投資をしてきた。今年はさらなる投資をする。それは日本市場でも同様だ」と語った。15年は新たに制作する約20本の日本向けオリジナル作品を含めて約40本のオリジナルシリーズや映画を提供する予定だという。Amazonビデオストアでは各作品のレンタル・購入も可能だ。

テレビ用プレーヤーを使うと、動画サービスやゲームなどさまざまなアプリを利用できる

　対応端末はAmazon Fire TVとFire TV Stickのほか、iOS／Androidのスマートフォン／タブレット、Fireタブレット、Playstation 4、ソニーの液晶テレビ「ブラビア」の一部機種など。

スマホでの利用画面

　Amazon Fire TVとFire TV Stickに付属する音声認識リモコンを用いた音声検索、過去の視聴履歴に基づいて事前に映像をダウンロードするASAP機能（Advanced Streaming and Prediction）などを搭載。ゲーム用コントローラーを使ってゲームも楽しめる。1つのアカウントを家族など複数人で共有することはできない。

「ダース・ベイダー」で音声検索した結果

　アマゾン・ジャパン代表取締役社長ジャスパー・チャン氏は「世界中でプライム会員数は右肩上がりで増加しており、日本での会員数の年間伸び率は50％以上。月325円（年間3900円）で動画が見放題になり、配達でも当日お急ぎ便や日時指定便などが使い放題になる。まずは30日のトライアルでその快適さを試してほしい」と自信を見せる。

　Amazon Fire TVの発売日はApple TVと同時期の10月末。4K対応やオリジナルコンテンツの配信など、Apple TVにはない機能を備えるが、アプリをまたいだ横断検索などはできない。端末の割引対象となるプライム会員にとっては魅力的な端末といえるだろう。