普通のユーザーが素直に「1X WINってスゴイ」と感じられる携帯が出る──。日立製作所製の「W21H」だ(2月16日の記事参照)。
KDDIのパケット定額制サービス「EZフラット」対応音声端末(2003年10月の記事参照)としては3機種目にあたり、1X WIN端末初のメガピクセルカメラ搭載。最大の特徴は、メガピクセルカメラで撮影した画像をメールで思う存分送受信できることだ。
W21Hの説明はシンプルだ。とにかく「メールとカメラ特化」である。「定額だから、撮ったものがしっかり送れて、カメラの性能をインフラを含めて生かせる」と日立 モバイル端末事業部商品企画部の松長孝徳技師は話す。
逆に従来の1X WIN端末2機種が対応していた「EZチャンネル」や「ライブカメラ」機能はそぎ落とされた。スタート時の2機種が、“1X WINならではのサービス”の提供を狙ったものならば、W21Hはまさに“1X WINを広める”ための端末だ。ターゲットも「20代前後の女性がコア」(松長氏)とし、前機種「W11H」よりも「柔らかくスリムなデザイン」(同)とすることを狙った。
ここで1X WINとは何なのか、再度まとめておこう。
ブランド | CDMA 1X WIN | CDMA 1X |
---|---|---|
端末 | W11H、W11K、W21H | A5000、A1000シリーズ |
通信方式 | CDMA2000 1x EV-DO | CDMA2000 1x |
パケット定額 | 可・EZフラット | 不可 |
下り最大速度 | 2.4Mbps | 144Kbps |
上り最大速度 | 144Kbps | 64Kbps |
添付ファイル容量 | 最大150Kバイト | 最大100Kバイト |
注目すべきはパケット定額プランが用意されていることと(2003年10月の記事参照)、添付ファイル容量が150Kバイトまで拡大されていることだ。メガピクセルカメラで撮影した画像はだいたい150Kバイト程度のサイズ。つまりW21Hは画質を保ったままで、メガピクセル画像を送受信し放題となる。
開発についてもここがポイントとなった。「過去の(1Xの)機種はメガピクセル画像を送れなかった。150Kバイト使えれば、PCに持っていってもほぼ満足できる画質だ」(松長氏)。
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