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» 2004年03月30日 15時32分 UPDATE

外から家電を操作する、FOMAの“何でもアダプタ”

外出先からFOMAをリモコンにして、テレビを見たり、クーラーを入れたり、ペットにえさをやったり──。ドコモは携帯電話とモノの連携を一歩進めるコントローラを開発した。

[後藤祥子,ITmedia]

 携帯電話はこれまで、人と人、人と情報をつなぐ道具として発展してきた。これを“モノとつなぐ”に進化させる装置の試作機をドコモが開発した。

 FOMAのテレビ電話を使って、外出先から自宅のクーラーや照明をオンにしたり、ペットにえさをやったり、録画予約をしたり──といった世界を現実にするものだ。

 披露された「FOMA対応ビジュアルコントローラ」は、FOMAカードを差して利用する装置。35万画素のカメラやUSBポート、赤外線ポート、人感センサ、映像・音声出入力端子が装備されている。

sa_con1.jpg FOMA対応ビジュアルコントローラ。前面には赤外線ポート(左)、30万画素カメラ(中)、人感センサが装備される。赤外線、人感センサは「5メートル程度まで届く」(説明員)
sa_con2.jpg 背面にはFOMA端末接続ポート、USBポート、センサー用I/Oポート、映像・音声出入力端子、外部赤外線ポートを備える。FOMA端末接続用ポートは、今後カードタイプだけでなく音声端末も使えるようにするために付けられたと説明員

 外出先のFOMAからコントローラ側のFOMAにテレビ電話して端末画面上のリモコンを操作すると、一緒に送られたプッシュ信号がリモコン制御用の信号に変換される。コントローラの赤外線ポートからは家電に赤外線信号が送られ、これにより外から家電を操作できる。

 またコントローラに装備されたUSBポートでPCと接続すれば、PC上のソフトをFOMAで遠隔操作することも可能。「これまでブロードバンド環境のPCでしか使えなかったソリューションを携帯電話でも利用可能になる」(MM技術部 インターネット端末開発担当課長 入鹿山剛堂氏)。

 今回披露されたのは、ユーザーの利用シーンや用途を探るための試作機で、製品化の時期などは決まっていない。さまざまな利用シーンが想定できること、現状では一見して何をするための商品かが分かりにくいことから、まずはモニターに使ってもらって製品の方向性を検討する計画だ。

 コントローラの試作機に接続できるのは、「F2402」「P2402」のテレビ電話対応FOMAデータカード。遠隔操作に対応するFOMAは「N2102V」「F2102V」「N900i」「F900i」「P900i」「SH900i」(2004年3月30日現在)。

セキュリティ、家電の遠隔操作、PC連携など用途はさまざま

 FOMA対応ビジュアルコントローラは、2003年のCEATECや、今年の3月に開催されたケータイ国際フォーラムに参考出展されていた。

 これらのイベントで提案されていたのは、FOMAとコントローラを連携させて、赤外線対応の家電を出先から操作するもの。アナログテレビチューナが内蔵されていないFOMAで外出先からテレビを閲覧したり、ビデオの録画操作を行ったりという用途は当時から注目を集めていた。

 今回のデモでは新たに、赤外線対応のエアコンや照明のオン・オフ、カーテンの開閉などに加え、AOSテクノロジーズが開発中のペット給餌機も披露された。

sa_con3.jpg カメラと赤外線ポートを備えるペットの給餌機。FOMAからコントローラにテレビ電話すると、給餌機から音がしてペットにえさの時間だと知らせる。FOMAのテレビ電話画面でペットの様子を確認したら、給餌開始ボタンを押す。すると給餌機から餌が出てくる
sa_con4.jpg 給餌機のカメラがペットの様子をとらえ、FOMAのテレビ電話に送られる。給餌機をコントロールするリモコン画面は、テレビ電話画面上にオーバーレイで表示される
sa_con6.jpg FOMAからテレビ電話すると、リモコン操作を担うプッシュボタン信号がコントローラに送信される。それを受けたコントローラが赤外線信号に変換し、家電に送る仕組みだ。FOMAで家のテレビを閲覧できるのは、映像・音声出入力端子でテレビとコントローラをつなぐことで、テレビの音声と画像をテレビ電話として送れるためだ

 コントローラの赤外線は学習機能を備えており、たいていの赤外線対応家電を操作できるという。操作は[1]から[0]までのキーに割り当てられ、それを10種類登録可能だ。

 また、新たな用途として挙げられたのは、ホームセキュリティやPC連携だ。

 ホームセキュリティは、コントローラに内蔵された人感センサとFOMAとの連携による機能。留守宅で人感センサが反応したら、コントローラのFOMAから外出先のFOMAにテレビ電話がかかり、家の様子の確認ができるというものだ。「侵入者を確認したら、出先のFOMAからリモコン操作で電気をつけたり、コントローラにつないだスピーカーから音を出して、侵入者を驚かせることもできる」(説明員)

 また、カメラ付きインターフォンとコントローラを連携させれば、外出先のFOMAから、あたかも家のインターフォンに出ているような応対も可能だという。「インターフォンが鳴ると、コントローラ側のFOMAが外出先のFOMAにテレビ電話をかける。あとは在宅中と同じようにFOMAからテレビ電話で来訪者への受け答えができる」(説明員)

 PC連携は、コントローラとPCをUSBでつなぐことで、PC上のソフトをFOMAでコントロール可能にするものだ。デモでは、FOMAからテレビ電話でPC内にインストールされているソニーのペットロボット「AIBO」や、ZMPのロボット「nuvo」のコントロールソフトを操作し、ロボットのカメラが捉える部屋の中の様子を見ながらロボットを操作することができた。

sa_con7.jpg FOMAからPC内のロボットコントロールソフトを制御できる
sa_con5.jpg コントローラに内蔵されたカメラとテレビを連携させれば、簡易テレビ電話にもなる。解像度がFOMAに合わせられていたため、テレビに映った画像はかなり劣化している

  • FOMA対応ビジュアルコントローラのモニターを募集

 ドコモはFOMA対応ビジュアルコントローラについて、4月5日から5月16日まで1000名のモニターを募集する。利用にあたってはテレビ電話に対応したFOMA、2回線の契約が必要。その分の通信料、基本料はユーザーの自己負担となる。応募上の注意などは、専用サイトを参照。

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