カメラは、リバーススタイルの状態で横向きにして撮影するスタイルになった。2.4インチのメイン液晶をファインダーに、デジタルカメラのような形での撮影が可能だ。そのため130万画素CCDのカメラは底面に搭載されている。
506iでは、動画撮影機能を強化したと溝口氏。「アプリケーションCPUの性能を上げて、QVGAサイズで15フレームの動画を撮れるようになった。動画の画質も屋外のものは上がっている」(溝口氏)。アプリケーションCPUの性能が上がったことで、データ保存やJavaの動作も高速になっているという。
ただ、リバーススタイル時でのカメラ設定の変更には対応していない。シャッターチャンスを逃さず撮ることを優先し、撮った後、送信可能な形に変換する手段を用意するというアプローチだ。「設定変更はできないが、最後に設定した機能をサイドキー一発で呼び出せる“ラストワン”機能を入れている。撮った後の変換は、リサイズや切り出しが可能」(溝口氏)。
液晶が回転するにもかかわらず、底面に自分撮りのミラーが付いているのは、「液晶を見ながらの自分撮りを推奨していない」のが理由だ。「(従来の背面液晶のように)鏡像反転しないので、お勧めはしていない。そもそも160度までしか開かず角度が付いてしまうので、そういう使い方は現実的ではない。」(溝口氏)。
なおファインダーとして使う液晶は、色再現性が上がっているそうだ。「505iSよりきれいな液晶を使っている。ブラウン管の色味に近づけている」(溝口氏)。
N506iの新機能で便利なのは、ハンズフリー状態でメールを読み上げてくれる機能だ。メールが着信した直後に「よんで」と発声すると、携帯電話がメールの内容を読み上げてくれる。新着メールが届いた直後の10秒間、音声認識を起動させることで、読み上げに対応している。
「例えば、化粧をしているときにメールが来ても、“読んで”といえば、手を離さずにメールの内容が分かる」(吉田氏)。読み上げ用の音声は「メール読み上げ」「読んで」のほかに、自分の好きな言葉を登録可能。読み上げの音声は、「男性、女性、ロボットなど5種類」(吉田氏)が用意される。この機能は運転中にメールが来たときなどにも便利に使えそうだ。
「50センチくらい離れたところまでなら、声に反応してメールを読み上げてくれる。静かなところで試したところ、3メートル離れた場所でも読み上げた」(吉田氏)
なお、読み上げのなめらかさや品質は、「505iS」と同レベルで、特に強化されてはいないという。
新たに搭載された辞書機能は、単に調べるだけでなく、文字入力との連携が図られている。例えばメールの文中にある分からないフレーズをコピーして辞書に持っていったり、辞書で調べた結果をメモ帳やメールにペーストしたりできる。「国語辞典で調べた結果をコピーして和英辞典で調べる──といったことも可能」(溝口氏)。
こうした連携は、カメラで文字を読み取ってテキスト化する「アクセスリーダ」にも対応している。これまで深い階層から呼び出す必要があるなど、使い勝手が今ひとつだったが、N506iではメール入力画面のメニューから機能を呼び出せるようになった。辞書も同様にメールのメニュー画面から呼び出せる。
「メールを書いているときに、メニューからアクセスリーダを起動して文字を読み取らせ、それを文面に反映させられる」(吉田氏)。N506iから、漢字やカタカナ、ひらがななど日本語の読み取りに対応したこともあり、連携が生きてくる場面も増えそうだ。
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