英Nothing Technologyによる最新のスマートフォン「Nothing Phone (2a)」。アイデンティティーといえるLEDの「Glyphインタフェース」により、通知や音量調整が視覚的に分かるのが最大の特徴だ。価格はメモリが8GB/ストレージが128GBのモデルで4万9800円(税込み)、メモリが12GB/ストレージが256GBのモデルで5万5800円だ。
日本においては他に類を見ない見た目のNothingのスマートフォンは「Phone (1)」「Phone (2)」と続いていたが、どちらもハイエンドモデルだった。Phone (2a)はそれらとは異なり、よりお手頃な価格にNothingならではの機能をつめこんだような製品だ。製品の命名に関する考え方はGoogleのPixelシリーズに似ている。
Phone (2)とPhone (2a)は何が違うのか、Phone (2)ではなくより安価なPhone (2a)を購入した場合に満足できるのかなど、気になる疑問について、2モデルの実機を比較しながら考えてみたい。
まずはデザインと持ち心地について確認する。最大の特徴である背面LEDとアウトカメラの配置はPhone (2)から大きく変わった。Phone (2)は中央に、大きなワイヤレス充電コイルに似た、iPhoneのりんごの形のように配置されている。対して、Phone (2a)はワイヤレス充電には対応しておらず、LEDがアウトカメラを囲むように配置されている。アウトカメラはPhone (2)が左斜め上にあるのに対し、Phone (2a)では本体上部に移動し、目玉おやじ感がある。
本体下部に敷き詰められたパーツは「ニューヨーク地下鉄の路線図をシンプルでエレガントに図案化したマッシモ・ヴィネッリのデザインから着想を得ている」という。手帳型のケースなどを装着してしまうと、この外観は見えなくなってしまうが、クリアケースならこの象徴的なデザインを堪能できる。パーツの配置といい、LEDによる通知といい、個性の光る1台といえる。
背面のパネルはPhone (2)とPhone (2a)ともにサイドフレームにかけて丸みを帯びている。素材はPhone (2)がガラスなのに対し、Phone (2a)は樹脂となっている。とはいえ、外からパーツが見えることに違いはなく、街中のビルや看板、空模様がガラスに映り、常に違った雰囲気の背面を楽しめるのも面白い。
実機を手にして気づいた変化はこれだけではない。それはサイドフレームだ。Phone (2)はサラッとした質感のため、手汗で滑り落ちてしまうことが何度かあり、あまり気に入っていなかったのだが、Phone (2a)はザラっとした質感に。ヤスリで削られたような質感ではないが、Phone (2)より滑りづらくなりグリップ力が増している。
Phone (2a)では待望の「モバイルFeliCa(おサイフケータイ)」に対応したこともトピックだ。Phone (2)では対応していなかっただけに大きな進歩といえる。FeliCaマークの印字はないが、FeliCaの位置はアウトカメラの左側なので、本体の上部を決済端末に近づけるようにして使えばよい。
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