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» 2004年11月04日 16時30分 UPDATE

DDIポケットインタビュー:携帯に対するPHSの優位性を打ち出す (1/4)

2005年から「ウィルコム」と社名変更、KDDIグループから独立し、新体制で再出発するDDIポケット。経営企画本部長の喜久川政樹氏に、今後の展開を聞いた。

[吉岡綾乃 斎藤健二,ITmedia]
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 DDIポケットは10月14日、「ウィルコム」と社名変更、KDDIグループから独立し、新体制で再出発することを発表した(10月1日記事参照)

 新体制下では、これまでの負債返済優先から企業成長を目指して積極的に投資を行う。たとえば、データ通信の高速化だけでなく、これまで縮小傾向にあった音声通話事業も、PHSのよさを生かし、積極的なサービス展開を進めていくという。

 また今後は、KDDIグループだけでなく、より幅広いパートナーシップ戦略を展開していくことになる。とくに法人向けの展開を考えるとき、さまざまな企業と自由に組めるようになることで、これまでとは違った展開が考えられる。

 新体制に変わることによって、ユーザーはどのようなメリットを感じられるようになるのだろうか? まずはそこから聞いていこう。

PHSの優位性を打ち出していく

ITmedia 現在、DDIポケットは音声通話よりもデータ通信に力を入れているように見えます。今後は音声通話にも注力していくと考えていいのでしょうか。

 「まずはAirH"(定額データ通信サービス)を徹底してからですが、今後は音声通話にも力を入れていきます。これまでノンコア事業として、投資も控えていたわけですが、今後は責任をもって、PHSならではの優位性を生かして拡大していきたいですね」

ITmedia 携帯に対する、PHSの優位性とは、具体的にどういうところを指すのでしょう?

 「大きく分けて2つあります。まず1つに、『たくさん使っても安い』ということです。携帯は自動車無線から、PHSはデジタルコードレスホンから進化してきたもので、そもそも全く異なるものです。当社のPHSは、広いエリアをマイクロセル方式でカバーしていることにより、安く使っていただけます。また場所や時間を問わず、ユーザーが集中していても、実用的なスピードを維持して、しかもそれを安く、定額で提供できます。AirH"のような定額サービスは、携帯電話にはまねができないところです」

ITmedia もう一つは何でしょう?

 「『電磁波が弱い』という点も、ある意味強みといえると思います。マイクロセルは電波を飛ばす距離が短くていい分、出力も弱いのです。人体や医療機器が電磁波の影響を受けにくいので、約1200軒の病院で導入されているのも一つの現れでしょうね」

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SAR(Specific Absorption Rate)とは、人間の頭に吸収される電波の平均エネルギー量を示す値。電波の人体吸収に関する技術基準値となっている。日本では2.0W/kg以下が数値基準だが、米国や中国では1.0W/kg以下、スウェーデンでは0.6W/kg以下。ドイツでは0.6W/kg以下の携帯電話に対し、有害物質不使用、環境保護の基準を満たしている製品に与えられる「青い天使マーク」を付与している

ITmedia PHSらしさを生かしていきたいということですね。

 「京セラのAH-K3001Vは、我々の一つの方向性を指し示しました。リーズナブルな定額課金でフルHTMLを見られる音声端末という、携帯にはできない方向性です。高音質で低電磁波な音声端末というのも我々の独自性ですね。こういったところをいかにお客さまに分かってもらえるかが重要です」

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