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» 2005年06月30日 14時01分 UPDATE

パーツの1つ1つまで隙のないデザイン──「G'zOne TYPE-R」のこだわり (1/2)

「ネジだけ、バッテリーだけ、単品パーツだけ見てもかっこいい。すべてを隙なくデザインしている」──。「G'zOne TYPE-R」デザインのこだわりについてデザイナーに聞いた。

[後藤祥子,ITmedia]
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 「端末の裏、表、ネジ1本に至るまでデザインされているので単品パーツだけ見てもかっこいい。すべてを隙なくデザインしている」──。「G'zOne TYPE-R」(5月26日の記事参照)デザインチームを率いた第四デザイン室の井戸透記室長は、こう話して自信を見せる。

 4年の歳月を経て復活したG'zOne TYPE-Rデザインのこだわりについて、井戸氏とデザインを手掛けた第四デザイン室の奈良勝弘氏に話を聞いた(6月29日の記事参照)

利用シーンをイメージしながらデザイン──サブ液晶

 G'zOne TYPE-Rデザインの大きなポイントといえるのが、円形のモノクロ背面液晶。もともと時計をテーマにしてデザインを進めていたことに加え、最近では時計代わりに携帯を使う人が増えていること、au携帯の時計機能が電波時計のように正確であることから、バックライトが消えても視認性が高いモノクロ液晶をあえて採用したという。

 背面液晶は円形の窓の中に四角い液晶があるのではなく、窓の中全部が液晶になっているのがポイント。情報表示の方法にも遊び心が見える。

 「普通、バッテリーやアンテナ残量の表示は決まりきったマークになっているが、それでは面白くない。ガンメタのスペーサーを入れて、バイクの燃料系メーターパネルのようなイメージで、左右に配置した」(奈良氏)

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 独特のアンテナ/バッテリーの残量表示

 時計表示はアナログ1種、デジタル4種の計5種類を用意。それぞれの時計表示に対して4種類のイベントアニメーションが入っており、一定時間ごとにランダムに表示される。「戦闘機のドッグファイトやギアの回転、タコメーター……。サイドキーを押してアニメーションを楽しんでもいいし、ふとしたタイミングでアニメが表示される偶然を楽しむのもいい。“これを見た日はラッキー”みたいな。サイドキーを押しても表示されないシークレットアニメもお楽しみ機能として入っている」(同)

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 時計だけでなく、ストップウォッチやカウントダウンタイマー、方位磁石の表示用途も背面液晶が担う。こうした機能は、デザインチームがG'zOne TYPE-Rを“どんな人にどんなシーンで使ってもらうのか”を端末デザインと合わせて考えて提案した部分だ。

 「方位センサーはアウトドアで活躍する機能。ストップウォッチは、例えばバイク仲間同士でツーリングに出かけて“林道をどれくらいで走れるか、互いに計ってみよう”みたいな利用シーンをイメージしながらビジュアル化してプレゼンテーションを行った。G'zOne TYPE-Rに関しては企画面にもデザインが参加している」(同)

 「仕様書で“ストップウォッチ機能”といわれても、ピンと来ない。誰がどんなシーンで使っているのかをデザインチームが視覚的に提案すれば、説得力が増す」(井戸氏)

光と影を効果的に見せる──ボディデザイン

 ボディデザインはバイクのタンクをイメージ。角を微妙なラインでそぎ落とすことで、陰影がくっきりと出てきれいな形に見える。

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 ボディカラーはグリーンフラッグ、レッドゾーン、ブラックマークの3色。グリーンは光の加減でそぎ落とし面や背面のラインがさまざまな色に変化して見えるという。「一見するとグリーンだが、黄色っぽく光ったり影の部分は青っぽくなったり。シズル感のある、みずみずしいグリーン」(奈良氏)

 ブラックは“タフの表現”という観点から選ばれた。「マットな中に少しパールのツブが入ったF1マシンのタイヤのような表現」

 グリーンとレッドについては発色とシェードとハイライトをコントロールするため、3回塗装を重ねた。「パールの輝度や色の彩度を上げる効果がある」

 G'zOne TYPE-Rの場合、上のケースにポリカーボネート、下にナイロン系の樹脂を使っているため、塗装が難しかったという。「材料が異なると密着も異なるため、同じ塗料を使えない。G'zOne TYPE-Rもアクリルラッカー系とウレタン系の2つの塗料をそれぞれのケース用に用意する必要がある。色やパール感の出し方が塗料によって違うので、全く同じ色を出すのは大変だった」

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 最終的な色を決定するまでには「30から50くらい試作する」と奈良氏。パールの青の量や赤の彩度、粒の大きさなどを調整しながら試作し、ハイライトできらっと光る感じや遠くから見た場合の赤の強さなどを見るという。「どこかをよくするとどこかが悪くなったりするので、見極めるために何度も試作を重ねる」


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