KDDI研、携帯向け高速暗号アルゴリズム「K2」を共同開発

» 2006年03月14日 18時10分 公開
[杉浦正武,ITmedia]

 KDDI研究所と九州大学大学院システム情報科学研究院は3月14日、携帯電話上で安定動作する高速暗号アルゴリズム「K2」(ケーツー)を共同開発したと発表した。50Mbpsを超える暗号化/複合化の処理が可能で、100Kバイトの画像70枚を約1秒で復号できる。「AESと比較しても、7〜10倍の速さを実現したのが特徴。安全性も、第3者の専門機関に評価してもらった結果AESと同レベルだった」(KDDI研究所)

 携帯電話がオープンプラットフォーム化したほか、携帯データがPCプラットフォームでも扱われるようになっており、コンテンツ保護の仕組みが重要と判断した。「携帯コンテンツの“露出度”は高まっている。携帯なら(コンテンツを配信しても)安全……という時代は過ぎ去った」(KDDI研究所)

 K2は、ソフトウェアのみで比較的安価に実装が可能。このためさまざまなBREWアプリに適用できる。ワンセグのようなマルチメディアコンテンツを暗号化し、携帯上でリアルタイムに復号、再生が可能で、このとき携帯のCPU使用率は0.5%以下だという。

共通鍵暗号を採用、独自構造で安全性を向上

 K2ではPCと比べて能力の低い携帯でも処理できるよう、ビット単位で処理を行うのでなくワード単位で一括処理を行っている。またAESと異なり、暗号時の処理を毎回リセットせずに「状態を引き継いで複数回の処理を省略する」ことで高速化を図っているという。

 暗号方式としては、共通鍵暗号方式を採用。独自の構造を採用することで安全性を強化している。「構造をランダムに選択するため、暗号を予想して攻撃する推測決定攻撃などに強い。なお、必要とする安全性に応じてアルゴリズムをカスタマイズし、『安全性を落としてより高速化する』ことも可能だ」

 今後はニーズに応じて、コンシューマー用途、VPNなど法人向け用途の両面を検討する。KDDIが今後発表するサービスでの採用も予定されているという。なお、K2の詳細は3月17日に開催される「電子情報通信学会情報セキュリティ研究会」で発表される予定。

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