Z世代で“友人のInstagramアカウント乗っ取り”が流行? いたずらで済まない不正アクセス禁止法違反 保護者が注意すべきこと(1/2 ページ)

» 2025年12月04日 08時00分 公開
[鈴木朋子ITmedia]

 Z世代といえば「スマホネイティブ」と呼ばれるほど、物心がついた頃からスマホが身近に存在し、それを自然に使いこなして成長してきた世代です。小学生の頃からLINEのようなコミュニケーションアプリを使いこなし、リアルとデジタルの両方で人間関係を紡いでいます。

 そんなZ世代が愛用しているSNSが「Instagram」です。総務省の「令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、10代がもっとも利用しているSNSは「LINE」(93.6%)ですが、次いでInstagram(75%)がが続きます。

 LINEは家族や古くからの友人との連絡に使っており、親しい友達とのコミュニケーションにはInstagramが選ばれているということです。

 Instagramの機能では「ストーリーズ」がよく使われています。日常のささいなことでも、ストーリーズなら24時間で消えてしまうので気軽に投稿できます。ストーリーズにコメントするとDMとして送られるため、そのまま会話が続くことも珍しくありません。

photo Instagramのストーリーズの例

 また、アカウントはメインアカウントとサブアカウントを使い分け、メインアカウントでは広くつながり、サブアカウントは親しい友人とだけつながります。ストーリーズはさらにリストを使って公開範囲を限定し、本当に親しい人にだけ本音を公開しています。このように発信したい相手を選択できる点が、Instagramの良さでもあるのでしょう。

友達のアカウントを乗っ取る「遊び」が流行

 10代にとって大切なツールであるInstagramですが、Instagramが使われ始めるようになった頃から、友達のアカウントを乗っ取る遊びが流行しています。最近も「中高生の間で友達のインスタアカウント乗っ取るのが流行ってるらしい」と保護者がXに投稿し、話題になりました。

 友達のアカウントですから、当然アカウント名は分かっています。あとはパスワードを破れば、ログインできてしまうわけです。友達だからこそパスワードに何を設定しているか想像しやすいため、誕生日、ニックネーム、好きな「推し」の名前、ペットの名前など、使われやすいパスワードを試していきます。遊び感覚でログインを試していくのです。

 うまくログインできてしまった後は、さまざまなケースがあります。「あいつのインスタ乗っ取ったよ!」と宣言するだけで終わる場合もあります(正確には乗っ取りではなく不正ログインです)。

 パスワードを破ったことで気持ちが高揚し、宣言してしまうのでしょう。自慢したいがために、不正ログインしたアカウントのストーリーズに投稿する人もいます。

 しかし、本人の許可なく他人のアカウントにログインすることは不正アクセス禁止法違反にあたります。本人たちは悪ふざけのつもりでも、3年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されます。わざわざ証拠を残していると言わざるを得ない行為です。

 アカウントの持ち主になりすまし、勝手に告白してしまう事例もあります。ある男子中学生は友達とグルになり、別の男子のアカウントに不正ログインしました。そして、女子に「好きです。付き合ってください」とDMを送ったのです。女子が告白を受け入れても断っても、彼らにはそのやりとりが面白いのでしょう。

 スクリーンショットを撮って、仲間に送ります。やがてアカウントの持ち主が不正ログインされていることに気付き、怒りだします。でも「これは不正ログインされただけで自分ではない」と訴えても、巻き込まれた二人にとっては後の祭り。非常に悪質です。

 また、不正ログインしてDM(ダイレクトメッセージ)をのぞき、アカウントの持ち主が誰とどんな会話をしているかを読み続ける人もいます。筆者が聞いた話では、男子中学生が同級生の女子のアカウントに半年ほどログインし続け、DMを読んでいたケースがありました。女子が何となく異変に気付き、周囲に呼びかけたところ、その男子が読んでいたことが判明したそうです。二人は特に付き合っていたわけではなく、たまたまログインできたからのぞき続けていたようです。

 こうした事例では、本人達は友達同士の悪ふざけや単なる興味本位での行動だと考えているようですが、「嫌がらせ」や「いじめ」にあたるだけでなく、れっきとした違法行為です。

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