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» 2006年04月11日 13時56分 UPDATE

Vodafoneの新コンテンツフィルターに陰の目的?

Vodafoneが未成年者保護の名目で導入を予定しているコンテンツフィルターに関し、競合する電話サービスのVoIPを遮断する目的もあるのではないかという憶測が広まっている。

[Ben Charny,eWEEK]
eWEEK

 携帯電話大手の英Vodafoneが導入を予定している新しいコンテンツフィルターは、ユーザーが競合の電話サービスを利用するのを阻止するためにも使われる可能性があるという。

 Vodafoneの広報担当者はこうした憶測を否定し、この新しいコンテンツフィルターや、同社が1年半前から導入しているもう1つのコンテンツフィルターは、未成年者が自分の携帯電話から成人向けのWebサイトを閲覧できないようにするためだけのものだと説明している。

 「われわれは社会的に責任のある行動を取らなければならない」と広報担当者は語っている。

 こうしたフィルタリング機能をVodafoneに供給しているのは米Blue Coat Systemsだ。同社の広報担当者に電話でコメントを求めたが、返答は得られなかった。

 消費者や企業の擁護派は、コンテンツフィルターを導入しているVodafoneなどのネットワーク事業者には、単に社会的/道徳的命令に従う以上の思惑があるのでは、と心配している。

 こうした議論は、VoIPサービスを提供している企業の間で最も活発なようだ。VoIPは従来の電話会社には通話料を支払わず、インターネットを使って電話をかけられる技術。

 VoIPでは長距離通話や国際電話の通話料を大幅に抑えられるため、大きな脅威となっている。料金を安く抑えられるのは主に、1世紀ほど前に開発された従来の電話技術の代わりにインターネットを使う効率性によるものだ。

 だがeBay傘下のSkypeやVonage HoldingsなどのVoIP事業者は、自らの最大のライバルであるネットワーク事業者のいずれかによる好意に頼らざるを得ない。

 なぜなら、Vodafoneは独自にネットワークを所有しているが、VoIP事業者は通常、独自のネットワークは所有していないからだ。むしろ、VoIPの顧客は自分でインターネット接続を用意しなければならないため、ネットワーク所有企業の手中に置かれることになる。

 この問題の核となるのは、誰がインターネットを管理するかという問題だ。

 ネットワーク所有者は通常、自社が投じたコストや時間、財務的リスクを考えれば、自社のネットワークを通過する内容は自社で管理できるのが当然だと考えている。

 それにより社会的/道徳的命令に従うことができ、会社の利益もしっかり守れるというのが彼らの意見だ。

 こうした考えに批判的な向きは、これは「誰もがいつでもどこからでも接続できる」というインターネットのユートピア的な理想に反すると指摘している。

 アンナ・エシュー米下院議員(カリフォルニア州選出・民主党)は最近の議会でインターネットの中立性に関して論じ、「多くのネットワークプロバイダーがこうした囲い込みアプローチ(一部のページへのアクセスのみを無料で提供する)を採用したがっているようだが、こうしたアプローチはインターネットが機能する方法を根本から変えることになるだろう」と指摘している。

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