富士通ブースでは、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)準拠の3G通信機能を内蔵したモバイルノートPC「LIFEBOOK Q2010」の香港向けモデルと、“音楽”にフォーカスしたという2つのコンセプトモデルが参考出展されている。
LIFEBOOK Q2010は、Fujitsu Siemens Computersが欧州向けに販売しているモデルではなく、今年7月に発売された香港向けモデルが展示されていた。香港の通信事業者SmarTone-Vodafoneのネットワークに対応し、HSDPA利用時の通信速度は最大1.8Mbpsとなる。背面のバッテリーを取り外すとSIMカードスロットが現れ、ここに通信事業者のSIMカードを装着する仕組みだ。本体厚18.2〜19.9ミリ、重量約1000グラムの薄型軽量ボディや、1280×800ドット表示の12.1インチワイド液晶パネル、CPUの超低電圧版Intel Core Solo U1400(1.20GHz)といった基本仕様に変更はない。今後は香港以外のアジア地域にも同モデルを展開する予定だという。
なお、日本では同様のボディを採用した製品として企業向けの「FMV-LIFEBOOK Qシリーズ」(FMV-Q8220)と個人向けの「FMV-BIBLO LOOX Q70TN」が発売されているが、いずれもSIMカードスロットは省かれており、HSDPA対応の通信機能は利用できない。国内向けモデルのHSDPA対応については、現状で未定とのことだ。
展示されていたコンセプトモデルは、「Turn Table PC(2006)」と「Ultra Mobile(2006)」の2つで、いずれも音楽にこだわりがあるユーザーを想定して制作されたものだ。実際に発売される予定はなく、PCとしては動作しないモックアップでの展示だが、パーツの実装を考慮した現実的なデザインに仕上げてあるという。
Turn Table PC(2006)は、バーチャル5.1チャンネルサラウンドサウンドに対応したスピーカを内蔵するほか、ターンテーブルのような操作パネルを上面に配置していることを想定している。Ultra Mobile(2006)は、CDジャケットとほぼ同じサイズの小型タブレットPCだ。基本操作はスタイラスペンでタッチスクリーン式液晶パネルに触れて行うが、液晶パネル部分を45度回転させるとカメラと操作ボタンが現れ、画面が専用のインタフェースを持つ簡易操作モードに切り替わる、といった使用イメージで作られている。
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