au design projectのコンセプトモデルが製品化された、吉岡徳仁氏によるデザインケータイが「MEDIA SKIN」。
まず、コンセプトモデルとして公開された2005年11月当時と、ほとんど形状が変わらないデザインをまとって登場することに驚かされる。そして、この薄型コンパクトの形状ながらワンセグやEZ FeliCa、音楽・映像(LISMOビデオクリップ対応など)など、機能面も妥協が少ないのが特徴だ。
MEDIA SKIN──“メディアの皮膚”という名を持つ本機のデザインイメージは「できるだけ“メカメカしさ”を排除し、第2の皮膚のように人に優しく、使っている人が美しく引き立つようなケータイ」とデザイナーの吉岡氏は述べている。
ボディカラーにブラック、ホワイト、オレンジの3色を用意し、2.4インチの有機ELディスプレイを搭載。フリップを開くと黒基調のダイヤルキーが出現する。特にホワイトやオレンジは、黒基調のボディに白色やオレンジ色の外装を被せたような感じ──にも見えてしまう。
外装は、かつての着ぐるみケータイこと「V501T」のようにゴム系の素材を被せてあるわけではなく、直に塗装されているものだ。そのため、着脱するものではない。
ブラックは特殊なウレタン粒子を含んだつや消し塗料、オレンジとホワイトはファンデーションに利用されるシリコン微粒子を配合した塗料が用いられている。
触れると細かい凹凸感があり、ツヤツヤ/ツルツルに塗装された他端末と比べると暖かみを感じる。例えるのは難しいが、ベビーパウダーを少量手にとって指で触れているような感じ、あるいは厚紙の裏面に触れているような感触だろうか。もう1つ、私は(イメージを崩してしまうかもしれないが)、自動車用の防錆保護塗装“シャシーブラック”を吹いたようなものかと思ってしまった。
この質問については正直、少々触った程度では分からない。ただ凹凸がある分、摩擦係数は高い。塗装面を数回爪で強めにひっかいたり、指でこするくらいならもちろん大丈夫だったが、その摩擦抵抗感に少々不安を覚えたことも事実。所持するとなると長く使えそうで、“見せびらかし度”も高い端末であるだけに、その心配は大変よく理解できる。
塗装面の耐久性に関して、KDDI広報部によると「ほかの端末と同等の品質・耐久時間レベルは満たしている」とのこと。
なおFeliCaマークは裏面にあり、衝撃緩衝材のようなパーツは付いていない。塗装が気になるユーザーは、FeliCa使用時も激しくタッチしたりせず、“優しく”使用することをお薦めする。
フリップのヒンジはテレビ用リモコンなどによくあるプラカバーの両端のみで支持され、すぐ取り外せる構造のものではない。折りたたみ型ケータイのそれのような軸入りとなっている。
フリップは180度付近まで開く。通常は155度ほどで保持され、そこから180度付近までばねによる反発力でショックを吸収するような仕組みとなっている(下記動画参照)。
フリップが操作のじゃまになりはしないかという質問もあったが、ほとんど気にはならない。試しに折りたたみ型ケータイを逆さまに持ち、ディスプレイをフリップに見立てて操作してもらうとそのイメージがつかみやすいだろうか。
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