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» 2010年04月01日 15時23分 UPDATE

AT&TによるiPhone独占時代の終わり?――CDMA版iPhoneのうわさ

iPhone発売以来、米国ではAT&Tが販売権を独占してきたが、Verizon向けにCDMA版のiPhoneが開発されているといううわさが広まっている。

[Michelle Maisto,eWEEK]
eWEEK

 3月29日付の米Wall Street Journal(WSJ)の報道によると、米Appleは2機種の新iPhoneを開発中のようだ。1つはGSM技術をベースとするAT&T用モデルの年次アップデート版、もう1つはCDMAに対応したモデルで、米Verizon Wireless向けに生産されるという。

 Verizon版iPhoneのうわさは以前からささやかれていたが、Verizonが自社のネットワークを4G(第4世代)技術のLTE(Long-Term Evolution)に全面的にアップグレードするのにどれだけの時間がかかるかを現実的に考えたAppleは、現時点では取りあえずCDMA対応版を投入することを決めたようだ――WSJは「同社の説明を聞いた人」の話としてこのように伝えている。

 米Gartnerのアナリスト、カロライナ・ミラネシ氏は、こういった動きを予想しながらも、この報道の信憑(しんぴょう)性にやや疑問を抱いている。

 「Gartnerでは、Verizonが今年末までにiPhoneの販売権を獲得する可能性があると以前から指摘しており、今回の報道もわれわれの予測と一致する」とミラネシ氏は米eWEEKの取材で述べている。「しかしAppleのやり方を考えれば、こういった発表について事前に誰かが説明を受けたとは考えにくい」

 ミラネシ氏は、iPhoneはVerizonにとって間違いなくプラスになると考えている。さらに米Strategy Analyticsのアナリスト、ニール・モーストン氏によると、Appleもこの展開で大きな利益を受けるという。

 「Appleは世界各国の主要キャリアの間で端末メーカーとしてのプレゼンスを急速に拡大しており、Verizon Wirelessが対応キャリアのリストに加われば、AppleはiPhoneの出荷台数と売り上げを大幅に伸ばせるだろう」とモーストン氏はeWEEKに語った。「米国での店頭シェアが2倍になれば、2011年にはAppleの市場シェアが倍増する可能性もある」

 2月1日付のStrategy Analyticsのリポートによると、Appleは2009年に2510万台のiPhoneを出荷し、同年10〜12月期は全世界のスマートフォン市場でのシェアを20.2%伸ばした。通年では19.8%の伸びとなった。同市場でのAppleの昨年の順位は、BlackBerryのメーカーであるカナダのResearch In Motion(RIM)およびフィンランドのNokiaに続く第3位だった。Nokiaは携帯電話とスマートフォンを合わせた市場全体でトップに立っている。

 「VerizonがiPhoneを獲得した場合、韓国のSamsungおよびLG Electronics、米Motorola、RIM、米Palmの各社はAppleの攻撃をかわすために、Verizonに対する取り組みを強化する必要があるだろう」とモーストン氏は語る。

 CDMA対応iPhoneが登場すれば、このところ不振のPalmにとって大きな試練になりそうだ。同社のスマートフォンであるPre PlusとPixi Plusが、AT&TとVerizon Wirelessの両ネットワークに投入される可能性もある。

 iPhoneの販売はキャリアの収益を低下させるという報道については、モーストン氏はVerizonが9100万人の顧客にiPhoneを提供することが同社にマイナスになるとは考えていないようだ。

 「短期的に見れば、Verizonは高価なiPhoneに対して販売奨励金の予算を増やす必要があるかもしれない。しかし長期的には、裕福なiPhoneユーザーによるデータ収入の増加が奨励金コストを補って余りあると同社は期待できるだろう」(同氏)

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