レビュー
» 2004年01月19日 23時52分 UPDATE

DSLRが真似できない“画作り”――「サイバーショット F828」 (1/3)

世界初「4色フィルター」を使った超高解像度8MピクセルCCDや、明るく使いやすい回転レンズといった“個性”を持つソニーのフラッグシップ機「サイバーショット DSC-F828」。DSLRには真似のできない独自の世界を作り上げている注目機の実力を探ってみた。

[西坂真人,ITmedia]

 ソニーが、シリーズ最上位機種として昨年12月に「サイバーショット DSC-F828」を発売した。

 レンズ交換式のDSLR(デジタル一眼レフカメラ)に匹敵する16万円という本体価格ながら、民生用では世界初という「4色フィルター」を使った超高解像度8MピクセルCCDや、回転式の明るい大口径カール・ツァイスレンズの採用といった“個性”を持つことで、DSLRには真似のできない独自の世界を作り上げている。話題満載のこの“DSLRキラー”の実力を、レビューで探ってみた。

mn_cyber1.jpg 話題満載のハイエンド機「サイバーショットF828」

 DSC-F828(以下F828)の最大の特徴は、同社が7月16日に発表した独自開発の4色カラーフィルターCCDを採用している点だ。

 一般的なデジカメは、R(赤)G(緑)B(青)3色の原色フィルターを使っているが、同社が開発した新CCDはRGBに「E」(エメラルド)を追加した4色でフィルターを形成。従来に比べて色信号情報量をより多く取得することができるため、人間の視覚特性に近づけた“本物に近い”色再現が可能になったという。

 デジカメで撮影した画像を見て、イチゴやバラの花などの赤い色や、青緑色に輝いていた湖や海の色が不自然に感じた経験はないだろうか。今回の新CCDでは、エメラルド色を追加したことによって特に赤色と青緑色の色再現性が向上したという。試しに、赤色の微妙なグラデーションの羽を持つフラミンゴを撮影してみた。

mn_cyber2.jpg 1/60秒、F3.2、ISO 64、プログラムAE、リアルモード。元画像はこちらをクリック

 新CCDと同時に開発した専用画像処理エンジン「リアル・イメージング・プロセッサー」を使うことで、“高精度な色再現”と“きめ細かな写真画質”の両立が可能になったという。ユニークなのは、この4色フィルターを生かして忠実な色再現を行う「リアル」と、彩度や明度をやや強調した「スタンダード」という2種類の色再現モードを用意している点。上の画像はリアルモードで撮影したものだが、次の画像は同じアングルからスタンダードモードで撮影したものなので見比べて欲しい。

mn_cyber3.jpg 1/60秒、F2.8、ISO 64、プログラムAE、スタンダードモード。元画像はこちらをクリック

 このスタンダードモードは、人間の“記憶色”に近くなるように画像処理を加えたものだ。見た目にも鮮やかなこのような独自の“画作り”はDSLRを含めて多くのデジカメが行っているが、実は“本物の色”ではなかったわけだ。

mn_cyber4.jpg 1/250秒、F6.3、ISO 64、プログラムAE。青緑色に輝く冬の海の“本物の色”をリアルモードで撮影。元画像はこちらをクリック

重量級ボディは“画作り”のため

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