高速な動作とバッテリー持続時間を伸ばした510万画素デジカメ――ソニー DSC-P100(1/3 ページ)

» 2004年05月12日 16時53分 公開
[蒼井恵,ITmedia]

薄型になったボディ

 ソニーのDSC-P100は同社でもっとも人気の高いデジタルカメラ、「Pシリーズ」の最新機種である。前モデルとなる「DSC-P10」とは、CCDのサイズや画素数は同じだが、ほっそりとしたデザインに一新された。

DSC-P10よりもやや高さが長くなったが前面は平面的になっている。前面にあった指をかける突起はなくなったが、持ちにくいということはない

 DSC-P10は、400万画素の「DSC-P8」などもあったため、Pシリーズの中では上位機種という位置づけとなっていた。そのため、本体カラーは落ち着いたシルバーとメテオブルーと呼ばれる紺色系の2種類だったが、DSC-P100ではシルバーのほかに鮮やかなブルーとレッドの3色が用意されている。このことからも幅広いユーザーを対象にしていることが分かる。細かなことだが、本体前面の「Cyber-Shot」のロゴは7色に輝くようホログラム加工がなされている。

本体前面の「Cyber-Shot」というロゴは、7色に輝くようにホログラム加工されている。上の「SONY」ロゴと比較するとよく分かる

 フラッシュは、最近発売されるソニーのデジタルカメラに多い、発光面が薄く狭いタイプが新たに採用されている。フラッシュの発光面の面積が狭いと点光源に近くなるため、フラッシュ光の影が目立ちやすそうだが、試したところ大差はなかった。コンパクトカメラのフラッシュ程度では大きさで差はほとんど出ないと言えるだろう。

 本体のサイズは108(幅)×51.5(高さ)×26.6(奥行き)ミリと、これまでのモデルよりも薄型となっている。前モデルのDSC-P10の奥行きが35.1ミリなので、8.5ミリ薄くなっていることになる。

ボディの厚みが26.6ミリと薄いため、レンズが大きく飛び出て見える

 「DSC-P100」のレンズは、焦点距離が7.9〜23.7ミリ(35ミリフイルムカメラ換算で38〜114ミリ)で、レンズの明るさを表すF値がF2.8〜5.2の光学3倍ズームである。Pシリーズとしては初めて「バリオテッサー」というカールツァイスレンズを搭載した。しかし、カールツァイスの特徴ともいえる「T*」(ティースター)コーティングはされていない。

 レンズ構成はDSC-P100が5群7枚で、DSC-P10と変わらない。レンズの焦点距離やF値は同じであるが、DSC-P10は非球面レンズを2枚使っていたの対し、DSC-P100では非球面レンズを3枚使っている。非球面レンズの枚数で性能を単純に表すことはできないが、非球面レンズはコストがかかるため、より高性能を目指した設計であろう。

レンズはカールツァイスレンズとなった。ただし、撮影した画像をぱっと見て違いが分かるほどの大きな違いがあるわけではなく、やや向上した程度と考えてよいだろう

 撮像画素は1/1.8インチの有効画素数510万画素(総画素数530万画素)のCCDを搭載している。撮影距離は50センチ以上で、マクロ撮影時は広角で6センチから、望遠で30センチからと標準的なスペックである。

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