バッテリーには、薄型のリチウムイオンポリマー電池を採用。付属のバッテリーパック(S)は11.1V、1800mAhで、約2.5時間の動作が可能だ。バッテリーパック(S)での駆動時間はやや短い気もするが、オプションのバッテリーパック(L)を装着すれば約5.5時間という長時間動作が可能になる。ACアダプタがほぼ名刺サイズとコンパクトで、重量が約180gと軽量なことも評価できる。
VAIO type Uは、液晶ディスプレイが外に向かって露出いるため、そのまま持ち歩くと液晶部分に傷が付いてしまう可能性がある。しかし、本体用とキーボード用のそれぞれの専用ポーチが付属しているので、安心して持ち歩ける。
リモコン付きヘッドホンが付属していることも面白い。このヘッドホンには日本語表示対応の液晶ディスプレイが装備されており、音楽再生時に曲名などを表示できる。また、再生時に本体のホールドスイッチで省電力モードに切り替えると、本体の液晶表示がオフになり、バッテリーパック(L)装着時で約6時間の連続再生が可能になる。
プリインストールソフトとしては、今回発表された新VAIOシリーズで共通に搭載されている統合デジタルコンテンツレコーダー・プレイヤー「Do VAIO」や、音楽管理ソフトの「SonicStage」、ネットワーク対応AVプレイヤー「VAIO Media」のほか、タッチパネルを活用したソフトとして、手書きメモソフト「PenPlus for VAIO」が用意されている。
PenPlus for VAIOを使えば、画面をそのまま記入するだけで素早く手書きメモがとれるので、ふと思いついたアイデアを書き留めておく場合などに便利だ。また、テレビ録画機能をサポートするほかのVAIOに保存されているテレビ番組を、ネットワーク経由で転送するための「VAIO Video Download Manager」と呼ばれるソフトもインストールされている。せっかく録画した番組もなかなか見る暇がないという人も、VAIO type Uを使えば、通勤時間などを利用して見ることができる。
参考のために、ベンチマークテストもおこなってみた。ただし、液晶解像度が800×600ドットであるため、PCMark04のGraphics Scoreは計測できなかった。また、3DMark2001 SEも、一般的な1024×768ドットではなく、800×600ドットで計測していることに注意してほしい。
3DMark2001 SE | |
800×600ドット16ビットカラー | 1825 |
800×600ドット32ビットカラー | 1705 |
CPUとして、超低電圧版Celeron M/900MHzを搭載していることを考えれば、標準的なパフォーマンスであるといえる。HDD Scoreが低めなのは、1.8インチHDDを採用しているためと考えられる。type Uは冷却用のファンを装備しているのだが、しばらく使っていると、本体の裏側がやや熱くなることが気になった。
VAIO type Uは、PDAに近いサイズや重量にWindows XPを搭載したれっきとしたPCであることが最大の魅力だ。万人向けの製品というわけではないが、PCを片時も手放したくないというヘビーモバイラーにとっては魅力的な製品であろう。また、液晶の表示も見やすいので、ポータブルAVプレイヤーとして使うにも向いている。
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