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» 2004年06月23日 14時45分 UPDATE

EOS Kiss Digitalの予備電池に関する一考察 その2――充電方法を考える (1/2)

前回は純正大容量バッテリーと通常バッテリーの違いを測定してみた。今回は応用編として、リチウムイオン電池への実用的な充電・保管方法を考えてみる。充電時間を減らしつつ、実用に耐える使い方はないのだろうか。

[小林哲雄,ITmedia]

リチウムイオン電池は定電流定電圧充電が基本

 さて、今回はリチウムイオン電池の充電方法と、利用可能時間について考えてみよう。

 電池の容量アップは当然ながら撮影枚数の増大へつながるので、大容量電池にメリットがあることは分かる。しかし、当然ながら充電時間も伸びる。充電時間を減らしつつ、実用に耐える使い方はないだろうか? というのが今回の目的だ。

 ここで、Kiss Dの標準充電器「CB-5L」について少々説明しておこう。CB-5Lはカメラに付属するものだが、単独販売もされている。ただし別売品は、ワールドワイドのコンセントケーブルセットとなっているようだ。

 CB-5Lの充電インジケーターは、5通りの意味合いを持っている。

表■CB-5Lの充電インジケーターの意味

インジケーター 状態
消灯 充電していない
1回点滅 充電中(容量おおむね50%未満)
2回点滅 充電中(容量おおむね75%未満)
3回点滅 充電中(容量おおむね90%未満)
連続点灯 充電中(容量90%以上)

 Kiss Dのマニュアルには、使い切った電池から連続点灯まで約90分で、完全フル充電を行うためには、連続点灯後一時間は充電する必要があると書かれている。大ざっぱだが、一目で充電状況が分かるのがCB-5Lのメリットだ。

 リチウムイオン電池の充電は「定電流定電圧充電」という方法だ。

 充電はまずセルが安全電圧圏(4.2〜2.9ボルト)にあり、かつ充電可能温度範囲(0〜45℃)にあることを確認したあと、標準電流(0.7Cに相当する電流)で充電を開始する。充電初期は充電電圧が低いが、充電が進むにつれ電圧は上昇する。

 充電電圧がセル電圧安全圏上限の4.2ボルトに達した段階で、定電流充電が維持できなくなるので、この時点で4.2ボルトの定電圧充電に切り替わる。

 定電圧充電は徐々に電流値が下がり、一定以下(0.1〜0.01Cに相当する電流)になった時点(あるいは安全タイマー作動)で充電完了だ。参考にした資料(PDFファイル:※)には充電フローチャートも載っているが、これが1ページ丸々使っているわけで、専門外でも「色々面倒くさい事をやっているな」というのは分かるだろう。

ki_jyuuden.gif リチウムイオン電池の充電模式図。上限電圧まで電圧を上げながら電流は一定。このため、充電容量は直線上昇する。電圧上限からは電圧一定で、電流が下がり、充電容量もカーブを描きながら緩やかに上昇する

 ちなみにニッケル水素電池の充電は、定電流充電で充電終了要素は電圧の変動(デルタピーク)、温度(と安全タイマー)と少ない。さらにリチウムイオン電池の場合は、電圧を+-0.05ボルトで確認する必要があるので、精度も必要だ。リチウムイオン電池の価格が高くなる原因はここにもある。


※この項目は松下電器産業の資料(PDFファイル)を元にしていることをご了承いただきたい。

効率のよい定電流充電のみで終了すると?

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