LAN接続で簡単デュアルディスプレイ――エージーテック「MaxiVista」を試す(2/2 ページ)

» 2004年07月29日 08時00分 公開
[岩城俊介,ITmedia]
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 では、実際に動かしてみよう。

 メインPCとするIBM「ThinkPad X40」を左に、そしてMaxiVistaによる2台目PCをNEC「Lavie TB700/5」を右に配置させた。

 まずはハブ経由の100BASE-TXの有線LAN接続、表示モードは1024×768ドット、32ビットカラー表示だ。

movie (クリックでムービー再生)有線LAN接続であれば1024×768ドット、32ビットカラー表示、2台目ディスプレイでの動画再生も問題なく行える

 気になるのは、移動時に若干表示されてしまうノイズだが、実際の使用時にはそれほど問題にはならないし、もちろん16ビットカラー設定に変更することでかなり改善される。また、Windows Media Playerでの1.2Mbps動画オーバーレイ再生も普通にこなした。

 次は、IEEE802.11bでの無線LAN接続。11b環境では、ぐりぐりまわすような高速にウインドウを動かす動作はさすがに表示が追いつかず、残像などが出てしまう。動画再生を行うと、カーソルでさえもカクカク表示になるほどとなってしまった。

movie (クリックでムービー再生)環境にもよるとは思うが、IEEE802.11b/64ビットWEP有効の無線LAN接続にて試したが、やや厳しいコマ落ちが発生した

 なお、Windows Media Playerでの動画再生は、再生するも画面が真っ暗なまま表示されないことがあった。この場合Windows Media Playerにて「ビデオアクセラレータ」を使用しない設定にすると、一応表示はできる。

 MaxiVistaは仕様上、LAN帯域幅のほか、2台目PCのグラフィックス性能を含む総合的なPC性能、画像内容の変更頻度や容量、表示させる解像度と色深度によりパフォーマンスが変化する。ブラウザやメールなど、テキストと静止画表示用途であれば、それほど困ることはないが、動画再生時などには、そこそこの帯域幅と2台目PCのグラフィックス性能などが若干必要のようだ。

デュアルディスプレイにするのが「面倒でない」。これは大きなメリット

 今回試用環境とした日本IBM「ThinkPad X40」は、そもそも2台目の外部ディスプレイ出力環境が整っているので、MaxiVistaがなければデュアルディスプレイ環境にできないというわけではない。

 ただしそれには、

  • まったく使用していないディスプレイを用意する
  • ほかのPCに接続されているディスプレイケーブルをはずして付け替える
  • ディスプレイ切り替え器などを用意する

 というようなことが発生する。また、そもそもモバイル用途で使用しているPCであるため、本体にわざわざあのぶっといディスプレイケーブルを接続しなければならないということも面倒だ。

 そのようなわけで、新たにデュアルディスプレイ環境を構築する場合と比べたコストパフォーマンスの差、LANに接続しているだけで、好きなときに面倒なくデュアルディスプレイ環境にできる気軽さ、そしてそれはグラフィックスカード増設ができないノートPCでも可能なこと。これらが大きなメリットと感じた。

 エージーテックのサイトには体験版ソフトも用意されているので、2台以上PCを所持するユーザーは、一度その操作性を試してみることをおすすめしたい。

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