最小構成8万円台が魅力のA4ノート──エプソンダイレクト Endeavor NT2700(1/2 ページ)

» 2004年08月09日 18時17分 公開
[平澤寿康,ITmedia]

DothanコアPentium Mの採用で薄型軽量化が実現

 Endeavor NT2700(以下NT2700)は、従来の低価格A4ノートモデル「Endeavor NT2600」の後継にあたるモデルだ。本体デザインが大幅に変更されたことに加え、ハードウェアの仕様もアップデートされており、完全なフルモデルチェンジと言っていいだろう。

 まず、最も大きな変更点と言えるのが、本体デザインだ。本体の厚さが従来の45ミリから38ミリへと薄くなったのに加え、重量も3.0キロから2.6キロへと軽量化が実現されている。

Endeavor NT2700

 これは、搭載するCPUがDothanコアのPentium Mへ変更されたことで、熱設計が比較的楽になったためといわれている。Pentium 4 Mを搭載していた従来モデルでは、かなり強力な冷却システムが不可欠となっていたが、Pentium MまたはCeleron Mを採用したことでより小型の冷却ユニットで済むようになり、それだけ本体の薄型化が可能なった。これは重量の面にも有利に働き、約400gの軽量化を実現している。

背面の蓋を外すと、メモリスロットに、HDD、そして冷却ユニットが姿を見せる。DothanコアPentium M搭載で小型になったとはいえ、ヒートパイプを採用した大掛かりなクーラーユニットになっている

ハードウェア仕様も大幅に変更

 ハードウェア面の仕様だが、CPUがDothanコアPentium Mに変更されたことに伴い、チップセットも従来モデルのSiS M650からIntel 852GMへと変更されている。メインメモリが266MHz動作のPC2100 DDR SDRAMまでの対応となる点はやや残念ではあるが、低価格モデルであることを考えると納得できる範囲内だ。

 ちなみに、BTOで選択可能なCPUは、Pentium M 715(1.5GHz)から755(2.0GHz)までの5種類と、Ceneron M 310(1.2GHz)またはCeneron M 330(1.4GHz)。メインメモリ容量は128MBから1024MBとなる。

 グラフィックス機能はチップセット内蔵の機能が利用される。3D描画能力はほとんど期待できないものの、2D描画が中心となるビジネス用途では不満を感じることはない。液晶ディスプレイは、14.1インチまたは15インチの2種類から選択できる。

 また、従来PCカードスロットを消費しないと使えなかった無線LAN機能が、オプション扱いながら、本体に内蔵できるようになったのも使い勝手を向上させている。

 ほかにも、USB 2.0対応のUSBポートが4ポートに増え、IEEE 1394が標準で搭載されるようになったことに加え、MMC、SDカード、メモリースティックPROに対応する3in1カードスロットも標準搭載になった。このように、ハードウェアスペックは大幅に進化しており、多種多様なメディアに対応するためのインタフェースとしては、死角がほぼなくなったと言ってもいいだろう。

 ただし、本体内蔵の光学ドライブはCD-ROMドライブまたはDVD-ROMコンボドライブのどちらかの選択となり、マルチ/スーパーマルチDVDドライブの選択はできない。DVDメディアへの書き込み需要が増えていることを考えると、ここは強化してもらいたいポイントだ。

抜き差しが求められるインタフェースは筐体右側に集中させ、左側には内蔵ドライブと電源スイッチを配置。背面にはVGAとUSB 2.0を4ポートを用意している

独立した[PgUp][PgDn]キーの追加で操作性が向上

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