水冷キット「POSEIDON」は、まだ水冷キットが高価で、一部のマニアにしか受け入れられていなかった2002年に、1万円以下と当時ではかなり衝撃的な価格でデビューした(型番はWCL-02)。このPOSEIDON WCL-02により、水冷キットが一般自作ユーザーにも浸透していったきっかけを作ったといっても過言ではない。
それから2年後、さらなるコンパクト化、設置容易性、腐食や漏水対策、静音性をともなってモデルチェンジした。今回はそのうち、9センチラジエータ搭載の組み立て済みモデル「POSEIDON WCL-03 90Cu」(以下、WCL-03 90Cu)を試用してみた。
WCL-03 90Cuは、前モデルのものよりひと回り大きい9センチラジエータとファンを採用し、ファンコントローラーを搭載する水冷キットだ。キットには、ラジエータ、ホース、CPUブロックが組み立て済みとなるメインユニット、9センチファン、mPGA478対応アタッチメント、Socket A用アタッチメントが付属される。Socket 754、同939、同940やXeon用のSocket 603、新型Pentium 4用LGA775向けのアタッチメントは別途オプションで用意されている。(Socket 603、LGA775用オプションは9月に発売予定)。
なお標準キットは、LGA775システムに非対応となっているが、EVERCOOL「WC-301/201」用のオプションとして用意されているLGA775用アタッチメント「WC-LGA775」(価格:980円前後)を流用した(ただしWC-LGA775ではネジの長さが若干足りなかったため、別途ジョイントにより延長させた)。今回は、ほかの水冷キットとの比較のために、LGA775マシンでのテストはこのアタッチメント利用して行うことにした。
編集部注:今回使用したLGA775用アタッチメントは、EVERCOOL「WC-301/201」用オプションパーツのため、当然ながらメーカー推奨の方法ではありません。サポート外の使い方になりますのでご注意ください。
CPUブロック、ラジエータ、そしてチューブまで、キットが組み立て済みで、導入しやすいのもWCL-03 90Cuの魅力である。作業はポンプ/ラジエータをケース背面に、CPUブロックを取り付けるだけだ。
ポンプ/ラジエータ部分は102(幅)×152(高さ)ミリと、コンパクトにまとめられている。500〜4000rpmの範囲で調整可能なラジエータ用ファンのファンコントローラーも付属される。
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