第5回 夜景と感度とシャッタースピードの関係今日から始めるデジカメ撮影術(2/3 ページ)

» 2004年09月16日 08時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

ガラス越しに夜景を撮る

 夜の都会を見下ろせる一番手軽な場所といえば、高層ビルの展望室。それはもういろんなビルが有料無料の展望室を設けてくれているので、そこに上って見下ろせば夜景がきれいなこときれいなこと。

 でもそこで写真を撮ってみるとなかなかうまくいかない。ガラスに室内の灯りなどが写り込んでしまうからだ。特に展望室が明るいといろんなものが写り込んでしまってなかなか夜景がきれいに撮れない。

 じゃあどうするか。窓ガラスとカメラのレンズを密着させれば写り込む余地はないわけだが、それでは見下ろした写真は難しい。だったら、できるだけカメラを窓ガラスに近づけ、その上でカメラの回りを何かで囲って反射するような灯りを防げばいいのだ。単純な話、ガラスに写ってる灯りが邪魔なら、ガラスにその光が届かないよう覆えばいいというわけ。

(オリジナル画像はこちら
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 この2枚が典型的な例。片方は見て分かるとおり、室内のいろんなものが写り込んでしまってきれいな夜景が台無しである。2枚目は実はカメラの後ろから、たまたまバッグに入っていた週刊マンガ雑誌を広げて後ろからの光が入らないよう隠して、セルフタイマーで撮ったのだ。手近なものをこうして適当に使うだけで写り込みが消え、きれいな夜景が撮れちゃうのである。

マンガ雑誌で覆って撮影

 もうひとつ高度なわざとして「PLフィルタ」というのがある。日本語だと「偏光フィルタ」で、特定の方向からの光を遮る役目をする。これを装着してちょうどいい角度を見つけてやると、雑誌を使わなくても消せるのだ。例えば窓ガラスに対して45度の角度で撮影しようとしてたとすると、45度の角度で窓ガラスを反射して入ってくる光がジャマなので、その方向の光だけ跳ね返せばいいのだ。

フィルタなし(オリジナル画像はこちら
PLフィルタ使用(オリジナル画像はこちら

 PLフィルタはサングラスの一瞬みたいなものなので写りも暗くなってしまうが、実際にはシャッタースピードを遅くするなどの工夫で対処できる。液晶モニタだとPLフィルタが効いているかどうか分かりづらいので、いろんな角度で試してみるといい。

 ただ、こういうフィルタを付けられるコンパクトデジカメは少ない。たまたまDSC-P150はオプションのアダプタを使って付けることができたが。

DSC-P150/P100に用意されている「レンズアダプター

 たいていの機種はそうはいかない。そのときはフィルタをレンズの前に手で持って強引に作用させちゃうか、前述した雑誌など手近なもので対処するのがいいだろう。

クルマのテールランプをきれいに撮ろう

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