撮影モードは上部にあるモードダイヤルで決定する。フルオートの他、P、A、S、Mの各マニュアル系モード、シーンモード、再生モードなどが用意されている。用意されているシーンは、夜景、夜景+人物、ポートレート、風景、スノー、ビーチ、キャンドルの7つだ。
モードダイヤルの根本にはクリック機能付きのジョグダイヤルを装備。このダイヤルを使ってシャッタースピードや絞り値、露出補正などのコントロールが可能だ。
それ以外の機能は中央に決定ボタンがある十字キーに発光モード、セルフタイマー、マクロ、クイックレビューが割り当てられており、それ以外の機能はメニュー内にある。
カスタム設定もできるホワイトバランス、ISO感度、測光パターンの他、連写、さらに彩度、コントラスト、シャープネスの強弱もセット可能だ。
メニューのデザインは他のサイバーショットと共通のものとなっている。
液晶モニタは大きな2.5インチ。リアルタイムヒストグラム表示機能も持っている。モニタの上には光学ファインダもあるが、ハイエンド機としては視度補正ダイヤルくらいつけて欲しかったところだ。
液晶モニタが大きいのは、撮影時とともに再生時も生きてくる。特にV3はジョグダイヤルでコマ送りができる上に表示が高速なので、プレビューの閲覧が快適なのだ。
記録メディアはメモリースティックとCFカード(TypeIのみ)のデュアルタイプ。グリップの底に両方のスロットを持っている。両者のメディアは背面のスイッチで切り替えるので、いつでも好きな方に変更できて便利だ。さらにメモリースティックとCFで撮影画像のセッティングを変えられれば、使い分けられてより面白い使い方ができたかもしれない(軽いスナップやメモは300万画素相当でメモリースティックに、気合いを入れた写真は700万画素相当でCFに記録するとか)。
バッテリーはRタイプのインフォリチウムバッテリーー。画面に残り時間の目安がでるのはありがたいし、決して大きなバッテリーではないのだが、撮影枚数もCIPA基準で約300枚の撮影が可能だ。充電は本体に直接ACアダプタをつないで行う、本体内充電である。
撮影時重量が約410グラムとやや大ぶりでずっしりしているが、その分グリップもしやすくて安定しており、じっくりと撮影ができるハイエンド機っぽいV3。ソニーは今までもこのクラスのオーソドックスなマニュアル系デジカメを出してきたが、その中でもV3は一番扱いやすく、シャッターも押しやすくてしっかり撮れるモデルだと思う。
撮影機能はナイトフレーミングやナイトショットを除けば非常にオーソドックスで、もうちょっとデジタルならではの凝った機能(もっと細かい絵作りのカスタマイズや、グリッド表示、ホワイトバランスブラケットなど)があってもいいくらいだけれども、アクセサリシューや外付けストロボをつなげられるACC端子、コンバージョンレンズ対応など拡張性もあり、マニュアル系の撮影も可能な本格的なデジカメが欲しいけれども、2/3インチの800万画素機はちょっと高価で、という人にほどよい、非常にまとまったデジカメだ。
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