最初に断っておきたいが、ベンチマークの「結果」が示す数値よりも、ヘビーゲーマーに取ってAthlon 64 FX-55+SLIシステムが魅力的な理由がある。それは、「最低パフォーマンスが高く維持できる」という点だ。
今回のベンチマークの数値、単位は基本的にfpsとなっている。ヘビーゲーマーの間では、ゲーム中に画面がカクつかず快適に遊べるfpsというのは最低でも30fps以上、欲を言えば60fps以上というのが一般的。ゲームによっては100fps前後をキープできないと遊んでいられないというゲーマーもいるほどだ。
何故ヘビーゲーマーはここまで「最低fpsの維持」を気に掛けるのか、それはゲーム中、とくにマルチプレイでの対戦中に起こるfps低下がそのまま敗北に結びつくからだ。
FPSが「マウスで敵を狙って撃つゲーム」である以上、マウスの動きとゲーム内の銃の動きがずれることはプレーヤーにとって好ましくない。そして、マウスを動かしたと同時にゲームの銃が即座に動くようなリニアな反応をゲームがしてくれないと、敵に襲いかかられたときにプレーヤーが反射的に対応できてもゲーム内のプレーヤーキャラが敵に対応できない。
毎夜毎夜、徹夜に近い状況でマルチプレイ対戦を遊び、勝ちに徹底的にこだわるヘビーゲーマーにとっては、fpsが20台に落ちることなど我慢がならないことだ。
そのため、fpsを重視するヘビーゲーマーの多くは画面描画のオプションを最低にしてfpsを稼ぐ。いくら美麗な画面を描画できても、最低fpsが維持できないシステムはヘビーゲーマーにとっては意味がない。
しかし、ヘビーゲーマーが選択することの多い解像度1024×768ドットにおけるベンチマーク結果を見ると、フィルタリング関連の設定が重い状態でもAthlon 64 FX-55+SLIシステムでは30fpsを切っていない。どんな設定でも30fpsを切らないということは、そのまま「元来の綺麗な画面で最低fpsを維持したまま最新ゲームを遊ぶことができる」ということだ。Athlon 64 FX-55+SLIシステムでゲームを選択すれば、もう、画面オプションを落としたのっぺらとした画面で遊び続けることもなく、ゲームの魅力を120%堪能できることになる。
また、ゲームの内容よりもベンチマークの数値が気になってしまうアナタにも、Athlon 64 FX-55+SLIシステムをオススメしたい。今回のFarcryとDOOM3のベンチマーク結果は、考察する必要もないくらいに決定的な差がついている。
CPU、VGA、マザーボード、メモリという主要4パーツの値段差をみるとグラフィックスカードが一枚多いものの、DDR2メモリのおかげでほぼ同程度となる。Farcryでは10〜50%、DOOM3に至っては100%以上の性能差が見られるわけで、この性能がグラフィックスカード一枚の追加で手にはいることを考えればAthlon 64 FX-55+SLIというシステムは十分に魅力的なシステムであると言えるだろう。
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