ではさっそく稼働させてみよう。
PCを起動して耳を澄ますと、なぜか普段より少し音大きいなぁという印象。とはいえ低音傾向の音のため耳には付きにくく、マシンを机下に置き、いすに座って机に向かう普段の使用スタイルでは気にならない範囲だ(前述の理由で、ステーとフレームとが共振していたのかもしれない)。
なお、フル回転の1800rpm時で最大103.50CFMの風量が得られるが、ファンコンにより最小500rpmまで落とせる。ここまで下げれば、耳障りに感じるユーザーはほとんどいないだろう。
効果を計測するため、FSB-0010フル回転時と最低回転時、そして非搭載の場合、さらに手持ちの8センチファン(フル回転は2500rpm)搭載時での温度を調べた。計測ポイントはCPUクーラーの上部とコンデンサが集中している部分、測定マシン構成と測定結果は以下の通り。
テストマシン構成 | |
CPU | Athlon 64 3000+ |
マザーボード | GIGABYTE「K8NS Ultra-939」(nForce3 Ultra) |
CPUファン | Athlon 64 3000+リテール |
メモリ | PC3200 512Mバイト(256Mバイト×2) |
HDD | 120Gバイト+80Gバイト |
グラフィックスカード | 玄人志向「RD70-A64C」(RADEON 7000) |
測定条件 | Superπ 1677万桁計算直後の温度を測定 |
計測結果 | CPU上部(非搭載時との差) | コンデンサ部(非搭載時との差) |
FSB-0010最高回転 | 35.3度(-0.7度) | 34.7度(-5.8度) |
FSB-0010最低回転 | 36.0度(±0度) | 37.9度(-2.6度) |
FSB-0010ステー+8センチファン(最高回転) | 35.5度(-0.5度) | 37.1度(-3.4度) |
非搭載 | 36.0度 | 40.5度 |
FSB-0010はコンデンサ部への効果がとくに高い結果となった。また、8センチファン搭載時と比較すると、広範囲に風が当たる大口径ファンのメリットがほどよく感じられる。最高回転時は非搭載時と比べて約6度の差がでるなど、とくに差が大きいが、騒音レベルはやや高いため、ファンコンにより適当な回転数を探ってみるとよいだろう。
ちなみに、CPUのリテールファンをはずして試してもみたが、CPU温度はSuperπ計算中に70度をあっという間に突破。75度前後でマザーボードの安全装置が働き、PCがストップした。リテールCPUヒートシンクより表面積の大きいファンレス想定ヒートシンク、例えば岡谷エレクトロニクス「NCU-2005」などと組み合わせることで、CPUファンの排除も行えるかもしれない。
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