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» 2005年05月10日 17時00分 UPDATE

春だからはじめる工作教室入門その3「PICライターでプログラムを書き込む」 (1/3)

前回はまず開発環境に慣れる、ということでテストプログラムをIDE上で動作させてみた。GPIOの値が変わっているので「LEDをピカピカさせる」ことはできているようだ。そこで、今回はPICにプログラムを書込み、実際の回路で動作させてみよう。

[小林哲雄,ITmedia]

プログラムをPICで動かすには「PICライター」が必要です

 前回使用した統合開発環境「IDE」にはPICへ書き込むために“Programmer”という項目がツールバーに用意されている。このProgrammerをクリックして“Select Programmer”を選択すると「None」とつれない文字が出てくる。

 これは、PICにプログラムを書き込む「PICライター」なる周辺機器が接続されてないため。IDEで統合可能な純正のPICライターはなにぶん高いので、ここでは安価なライターを使う。安いのはいいのだが、せっかくIDEに用意されている書込み用のメニューが使えない。

 ここで「さて、どうしようか」と頭を悩ますのもいいが、よくよく考えてみると、PICへ書き込むときに必要なのは、統合環境でMakeした最終結果であるHEXファイルだけ。さほど面倒というほどではないので、統合環境に組み込めないからといって、あまり悩む必要はない。

 比較的安価なPICライターはいくつかあるが、容易に入手でき、かつ応用が効くという意味で、秋月電子のオリジナルキット「AKI-PICプログラマー Ver.4」をここではお薦めしたい(Ver3.5キットとVer.4アップグレードを購入する)。しっかりした基板が付いており、ハンダ付けだけで作成できる。ただし、安価といってもそれなりにお値段が張ってしまうのが難点だ。

 もう1つ、フリーのPICライター用回路として有名なJDMプログラマというものがある。対応したフリーの書込みソフトとの組み合わせならばパーツ代だけ(1000円もかからない)で済む。電子工作は難しいというならば完成している販売キットを入手する手もある。さらに改良した回路を発表するだけでなく、キットを配布している個人のWebサイト(例えばFENG3氏のRCDライタキットなど)もある。

kn_pic3rcd.jpg FENG3氏のRCDライタキット。キットの作りもよく価格的にもイチオシ

kn_pic3aki.jpg 秋月電子のPICキットVer.4。少々高いが資料も多く安定度ではお薦めの一品

 ただし、JDMプログラマとその亜流はRS-232Cから電圧を作るため、ノートPCやUSB-RS232C変換アダプタで使うRS-232Cでは動作しない。最近は一体型デスクトップPCでもシリアル端子を持たないものがある。RCDライタキットを配布しているFENG3氏からも実際の利用において以下のようなアドバイスをいただいている。

USBシリアル変換ケーブル(アダプタ)に接続してもRCDライタはうまく動きません。また、低消費電力タイプのノートPCなどでシリアルポートの電圧が低い場合、まったく書き込めないか、書き込めるデバイスの種類が制限されることがあります。シリアルポートの電圧は、デバイスごとにことなりますが、おおむね、RCDライタの“対応デバイス一覧表”記載の、MCLRに印加する電圧の半分以上の電圧が必要です。例えばPIC12F675の場合、シリアルポートの電圧が±6ボルト程度しかなくても書き込めますが、±7ボルト以上あれば“対応デバイス一覧表”にある大半のデバイスに書き込めることになります

 秋月電子のキットは外部電源が必要だが、シリアルポートに関してはノートPCやUSB-RS232C変換アダブタを介しても動作に問題ない。最近の一体型デスクトップPCでもシリアルポートがないので、このような場合はUSB-RS232C変換アダプタ+秋月のキット、という選択になる。

 なお、JDMプログラマに使用できるWindows対応書き込みソフトとしてよく使われているのがIC-Progだ。また英語?というユーザーには日本語パッチも存在しているので、これを適用するもよいだろう。

「コンフィグレーションワード」と「補正値」

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