“Tiger”入りのPowerMac G5をいじってみたPower Mac G5レビュー:第2回

» 2005年06月22日 15時43分 公開
[こばやしゆたか,ITmedia]

 前回につづき、Power Mac G5 2.7GHzデュアルをいろいろ試していこう。

 借りてきたPower Mac G5 2.7GHzデュアル は、標準の512Mバイトしかメモリが搭載されていなかった。これでは、ちょっとあまりにも少ないので、アイ・オー・データ機器から、対応メモリ「AP-DR400-1Gx2」を2セット貸してもらうことにした。Power Mac G5はメモリコントロールがデュアル・チャネル専用なので、メモリは「同一のものを同時に2枚挿し」としなければならない。借りたメモリは、1GバイトのDIMMが2枚セットになっているという商品。これを2セットなので、4Mバイトを増設して、4.5Gバイトになったということになる。

 メモリをとりつけるためには、側面のふたを開けて、透明な「エアディフレクタ」をはずし、大きなファンユニットを引き抜く(ほとんど力はいらない)と、そこにメモリスロットが8つ並んでいるのが分かる。この作業にドライバは全く必要ない。ユーザーがアクセスすることを想定している場合には、とっても簡単にしておくというのがアップルらしいところだ(*1)。

左下がメモリスロット、その右がG5 CPU×2、その上はPCIスロット

 ここで、ちょっと実験をしてみた。ペアにするべきメモリを片方だけ抜いてみたのだ。本来は4.5Gバイトなところを、3.5Gバイトにしたのだ。これでも、ちゃんと起動する。でも、搭載メモリは2.5Gバイトとなる。抜いたメモリ分だけではなく、それと対になっているメモリもなかったことにされるようだ。また、「システムプロファイラ」は、メモリにエラーが発生されたという警告を表示する。

ベンチマークテスト

 さて、メモリを元に戻して、いくつかのベンチマークをやってみよう。

  • Photoshop CS

 デジカメで撮影した画像を並べて作った10240×7680ドットの自然画像(222Mバイト)に、アクションを使って「ぼかし8回」+「反転1回」のフィルタをかける。アクションをスタートさせてから、反転が終わって画面が再表示されるまでの時間をストップウォッチで手計測。5回の試行の平均。メモリ容量を変えて実験した。

メモリ 時間
2Gバイト 1分13.3秒
4Gバイト 0分46.2秒
4.5Gバイト 0分53.1秒

 まず、気になるのは、4Gバイトと4.5Gバイトとの逆転現象だ。同じテストは以前iMac G5のときにも行った(もちろん画像も一緒)のだけれど、メモリ容量の違いが速度差に顕著に表われるものだった。それにもかかわらず、ここではメモリが多い方が遅くなっている。

 Photoshop CSでは、環境設定の「メモリ・画像キャッシュ」で、Photoshopが使用できるメモリ容量を見ることができる。これが、4.5Gバイトのときの方がかえって小さくなっているのだ。逆転はこの辺りに原因があるようだ。

4Gバイト
4.5Gバイト

 もう1つ気になることがある。さっきも言ったように、これはiMac G5 (1.8GHz シングルプロセッサ)のときにも行ったテストだ。その2Gバイト(1Gバイト×2)のときには、1分05.7秒だったのだ。クロックが2.7GHzでしかもデュアルプロセッサであるにも関わらず、今回の方が遅い。Photoshop CSのバージョンは一緒。でも、iMac G5のときには、Mac OS X 10.3だったのが、こんどは10.4である。違いはそのくらいだ。これについては、iMac G5の実機がない今ではちょっと調べることができないのが残念だ。チャンスがあったら調べてみたい。

  • iDVD

 DVで撮影したビデオ(Robo-oneの決勝トーナメント抜粋。52分58秒)をiMovieで編集したものを、iDVD5.0.1で「処理能力を優先する」でエンコードする時間。エンコードが開始されてから、ディスク焼きに入る直前までの時間を手計測。以前iMac G5で同様のテストをしたときに、メモリ容量には依存しないということが分かったので、今回は4Gバイトのみで実験した(*2)。


メモリ 時間
4Gバイト 50分14秒

 前回iMac G5では、メモリ2Gバイトで1時間13分47秒だった。ただし、こちらはiDVD自体のバージョンが違うので単純に比較はできない。

  • QuickTime 7でのH.264圧縮

 わたしはよくロボットとか展示会などの取材に行く。そういうときにDVカメラで動画を撮影してきて、家に帰ってiMovieでHDDに取り込んでいる。取り込んだデータはDVフォーマットのままのQuickTimeムービーになっていて、とてもでかい。それがHDDの肥やしになっている。まとめて再圧縮して、DVDにでも焼こうと思っていたのだけど、めんどくさくてやっていなかった。今こそこれを圧縮するチャンスなのではないか。

 ということで、ムービーデータの再圧縮を行ってみた。圧縮コーデックは、QuickTime 7で新しくサポートされたH.264だ。低圧縮率から高圧縮率まで、それぞれに応じてかなりきれいな圧縮をしてくれる。

 QuickTime Playerの「書き出し」で、「ムービーからQuickTimeムービー」を選択、ビデオの圧縮の種類は「H.264」、品質は「中」(スライダーが真ん中)。サウンドは、AAC ステレオ128kHzとした。データは非常にたくさんあるので、アップルスクリプトを使って、1づずつ圧縮。処理したファイルサイズと処理時間とをテキストデータに書き出すようにした。データは、DVカメラでとった自然画像(アニメなどではないということ)。

 これを、Power Mac G5 2.7GHzデュアルと、Power Mac G4 450MHz デュアルとで実験。競争相手が遅くて申し訳ないのだけど、これが、わたしが普段使っているマシンなので許してほしい。それぞれで、処理したファイルは別のものであり、数も違う。Power Mac G5は305データ、Power Mac G4では28データ(速いマシンの方がたくさん処理できるということと、Power Mac G4は普段の仕事に使っているので、常に実験に使えなかったということもある)。でも、プロットしてみると、このように結果が出るのだ。

 縦軸がファイルサイズ、横軸が時間だ。プロットを直線近似して、目盛りを読んで見たところ、Power Mac G5 2.7GHzデュアルは、わたしのマシンのだいたい13倍速いということが分かった。

 なお、ここで、Power Mac G5の方のデータは、なんとなく2つのグループに分かれているように見える。この2つにどういう差があるのか、データを見直して見たのだけど、目では区別できなかった。どちらも似たような画像なのだ。

 さて次回は、いよいよTigerをじっくり見ていこうと思う。


*1逆に触れさせたくない場合には、Mac miniのように完全に隠ぺいする。

*2決してメディアがもったいないからではない。

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