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» 2005年08月15日 22時26分 UPDATE

勝手に連載!「海で使うIT」イリジウム衛星電話で外洋からインターネットにアクセス (1/5)

IT業界の流れをまったく無視して突き進む「超私的企画」のこの連載。今回は外洋志向のプレジャーボートユーザーがその復活を待ちに待ったイリジウム衛星電話を使って外洋からデータ通信に挑んでみた。

[長浜和也,ITmedia]

 経営が破綻して日本から撤退したイリジウム衛星電話が日本国内で正式に復活し、今年の6月1日からKDDIネットワーク&ソリューションズ(KNSL)によってサービスを再開したのは、すでにITmediaでも報道されているとおり。

 低軌道衛星を利用するために、端末を小型化でき、かつ、衛星電話として比較的低い利用料金が可能であるなど、導入が容易で使いやすかったイリジウム衛星電話のサービス終了を惜しみ、そして再開を求める声が「特定の分野」で多かった。

 その「特定分野」でコンシューマーユーザーが関係するのが辺境で活動することが多い登山、そして、遠く外洋に乗り出していく「プレジャーボート」ユーザーだ。携帯電話エリアのはるか外で活動する彼らの通信手段は「無線」か「衛星電話」しか選択できない。

 もちろん、今までも日本で正式に使える衛星電話サービスはイリジウム衛星電話と同じKNSLが提供する「インマルサット」やNTTドコモが提供する「ワイドスター」などが存在した。

 インマルサットは遠洋を航行する船舶にとって標準ともいえる衛星電話サービスであるが、なにぶん初期コストや運用コストなどに100万円超という金額がかかるため、一般のプレジャーボートユーザーが手軽に利用できるものではなかった。

 KNSLが提供するイリジウム端末は現在のところセレスティカ製のSatellite Series 9505A Portable Phone のみ。端末の販売価格は24万1500円(税込み)。このほか契約料金として使用契約料が端末ごとに1万円、月額基本料が6000円(免税)かかる。月額基本料には無料通話料金2000円が含まれる。また、KNSLは端末のレンタルサービスも行っている。期間は「1週間」「1カ月」「3カ月」「6カ月」が設定され、料金はそれぞれ2万5200円、6万4050円、13万5000円、21万7000円となる(すべて税込み)。

 イリジウム衛星電話の通話料は相手先によって3パターンに分けられる。(1)イリジウム衛星電話(2)イリジウム以外の衛星電話(3)衛星電話以外と分かりやすい。衛星電話以外は携帯だろうと固定だろうと同じ。いずれも20秒ごとに課金され、イリジウム衛星電話にたいしては35円。イリジウム以外の衛星電話に対しては500円。衛星電話以外は55円。衛星電話以外に電話をかけると1分で165円、3分で495円かかることになる(通話料金価格はすべて免税価格)。

kn_idm_9550zen.jpg 日本でイリジウム衛星電話用端末として供給されるSatellite Series 9505A Portable Phone。全世界共通の端末であるが、KNSLが日本向けに提供する場合、ディスプレイに表示される文字は日本語が表示される。サイズは高さ158×幅62×厚さ59ミリ、重さ375グラム。リチウムイオンバッテリーで連続待ち受け30時間、連続通信3.6時間、というスペック

まずは揺れる船から音声通話を利用する

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