PCはさまざまな用途で利用されるが、その中でも意外なほどハイスペックさが要求されるのがゲーム用途のものである。
もちろんすべてのゲームタイトルにおいて高いスペックを要求するわけではないが、メジャータイトルではCPUやグラフィックスカードが高性能であればあるほど綺麗にそして快適に楽しめるようになっており、ヘビーゲーマーと呼ばれるユーザー達はPCの最先端スペックを追っている場合も多い。
ところがメーカー製PCなど完成品として販売されるPCには、ゲームに特化した製品というのは実はそれほど多くない。ゲーム「も」快適に楽しめますよ、という製品はあっても、ゲームを楽しむために生まれた、なんて製品はなかなかないのが実情である。
たとえばPCの自作まではちょっと難しいかも……というユーザーが市販PCをベースにゲーマー仕様に仕立てようとすると、PCI Expressといったグラフィックスカード用スロットがそもそもそれにはなかった、あるいは追加・換装ができるとしても、こんどは電源容量が足りず動作が不安定になってしまった、などというトラブルの話も珍しくない。
このような中で「ゲーマーPC」を名乗って販売されているのがMCJ(マウスコンピューター)によるハイエンドゲームPCブランド「G-Tune」だ。G-TuneにはデスクトップPCだけでも3シリーズを、そしてノートPCも加わり、計4シリーズで構成される。いずれも昨今の3Dゲームを快適にプレイできることが“前提”となっているシリーズだ。シリーズ中にももちろん複数のモデルが用意され、さらにBTOも可能となっているなど、ゲーマーの幅広い需要に応える構成が特徴となっている。
ではG-Tuneは何が違うのだろか。もちろんスペックはシリーズそのもの、そしてそのシリーズ内モデルによって異なるのだが、たとえばハイエンドモデルでは最新・最速クラスのCPUとグラフィックスカードが採用され、スタンダードモデルであってもCPU、グラフィックスカード共に高性能なものがセレクトされている。
たとえば今回紹介する「MASTER PIECE V9000i」では、CPUにPentium 4 Extreme Edition/3.73GHz(標準モデルはPentium Extreme Edition 840)、グラフィックスカードはGeForce 7800 GTX搭載モデルといった感じで、現在の最新最強クラスのパーツが採用されているし、エントリーモデルに位置する「NEXTGEAR A5980D」ですら、CPUに64ビットCPUであるAthlon 64 3200+、グラフィックスカードにGeForce 6600 GTという組み合わせとなっている。
また基本スペック面ではメモリ容量に注目したい。G-Tuneの各モデルではメモリ搭載量を2Gバイト、もしくは1Gバイトとなっている構成がほとんどであり、これは現在販売されている平均的なPCより確実に多い(現在、初期搭載量は512Mまでのモデルが多い。当然こだわるユーザーは自身ないしBTOメニューなどにて増設を行っている)。
ゲームソフトはメモリ搭載量が動作速度に大きな影響を与えることももちろん多く、たとえばメモリを512MBから1Gバイトに増加させただけでフレームレートが10fpsも向上するなんて例すらある。3DゲームというとCPUとグラフィックスカードに着目されがちだが、膨大なグラフィックデータをリアルタイムに扱うためメモリ搭載量ももちろん重要で、総合的にスペックの高いマシンに仕上げておく必要がある。
G-Tuneではこういったことを当然配慮し、ベースモデルでも最低1Gバイトという一般的なPCでは考えにくい標準メモリ搭載量、HDD容量になっている。これ以外にもゲーム用に最適化されたゲーマーマウスがチョイスできたりといったにくいBTOメニューなども用意されていることからも、「ゲーマーPC」として凝った部分は非常に多いのである。
そのような豊富なラインアップを揃えるG-Tuneから、今回2台をチョイスしてみた。1台はハイエンドシリーズの新モデルである「MASTER PIECE V9000i」、もう1台は「リネージュII」を快適に楽しむための装備も追加されたカスタムモデルである「NEXTGEAR L5985G-LII」だ。
「MASTER PIECE V9000i」は、従来のMASTER PIECEシリーズと異なり、インテル製CPUを採用しているのが特徴だ。標準ではデュアルコアに対応したPentium Extreme Edition 840(3.2GHz)が搭載され、また現在シングルコアでは最高クロックのPentium 4 Extreme Edition/3.73GHzへBTOにて差額なしで変更できるようになっている。グラフィックスカードには、NVIDIA製GPUではハイエンドクラスになるGe Force 7800 GTX搭載モデルを採用し、メモリもデュアルチャネルでCPU性能をフルに発揮できるよう、1GバイトPC 4200 DDR2 SDRAMを2枚、計2Gバイトを搭載する。
「NEXTGEAR L5985G-LII」はNEXTGEAR L5980Gをベースにカスタマイズされ、人気MMORPGの1つ「リネージュII」が快適に楽しめることが保証された推奨スペック搭載モデルだ。基本スペックはベースモデルと大きく変わらないが、付属マウスをよりゲームに適したゲーマータイプに変更し、リネージュIIをさらに快適に楽しむためのアナログスティック+多ボタンタイプのゲームコントローラを付属、そして15日間無料プレイチケットが付属する「リネージュIIビギナーズキット」が含まれている。こちらも3.20GHz駆動のPentium 4 640にGeForce 6800 GT搭載グラフィックスカード、2Gバイトメモリといったかなり高いスペックとなっている。
モデル | MASTERPIECE V9000i | NEXTGEAR L5985G-LII |
搭載CPU | Pentium 4 Extreme Edition 3.73GHz(FSB 1066MHz) | Pentium 4 640(3.20GHz/FSB 800MHz) |
搭載マザー | Intel 955Xチップセット搭載 | Intel 945Pチップセット搭載 |
メモリ | PC2-4200 DDR2 SDRAM 2048MB(1024Mバイト×2) | |
HDD | Serial ATA 500Gバイト(7200rpm 250Gバイト×2) | Serial ATA 250Gバイト(7200rpm) |
グラフィックス | GeForce 7800 GTX/GDDR3-256Mバイト搭載 | GeForce 6800 GT/GDDR3-256Mバイト搭載 |
サウンド | クリエイティブメディア「Sound Blaster X-Fi Digital Audio」 | チップセット内蔵(Intel HD Audio) |
光学ドライブ | 2層記録対応DVDスーパーマルチドライブ | |
通信 | 1000BASE-T | |
搭載インタフェース | USB2.0×6(うち前面×2)、PS/2×2、シリアル、パラレル、マイク・ヘッドフォン×各1、Line-IN/OUT/MIC-IN×各1、PCI Express x16×1、Universal PCI Express x16(x4相当で認識)×1、 PCI Express x1×1、PCI×3、Serial ATA II×4(RAID-0/1、eSATA搭載) | USB2.0×6(うち前面×2)、PS/2×2、シリアル、パラレル、マイク・ヘッドフォン×各1、Line-IN/OUT/MIC-IN×各1、PCI Express x16×1、PCI Express x1×2、PCI×3、Serial ATA II×4(RAID-0/1/0+1/5) |
本体サイズ | 205(幅)×508(高さ)×543(奥行き)ミリ | 190(幅)×480(高さ)×415(奥行き)ミリ |
付属インプットデバイス | ロジクール「Media Keyboard MK-100」、ロジクール「G5 Laser Mouse」、ロジクール「GPX-500L for LINEAGE II」 | ロジクール「Media Keyboard MK-100」、ロジクール「MX510 Performance Optical Mouse(MX-510RD)」 |
付属ディスプレイ(今回の試用モデル) | SXGA表示対応17インチ液晶(ブラックカラー筐体) | SXGA表示対応17インチ液晶(ホワイトカラー筐体) |
搭載OS | Windows XP Professional SP2 | Windows XP HomeEdition SP2 |
価格 | 36万5400円(税込み) | 17万3040円(税込み) |
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提供:株式会社MCJ
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2005年12月21日