ちょっと気になったこととして、パーツの温度が低い(まだ余裕がある)から、Manualモードでごく低速でファンを回そうと設定した場合、ファンが回らなくなることがあった。
CoolWatchのAutoモードでは、回転数と温度の関係をパーツごとに設定している。いずれも最低回転数はファンの通常スペックから40%となっている。
温度(度) | 回転数(フル回転を100とした場合の比率) | |||
HDD用 | CPU用 | VGA用 | ケース用 | |
0〜30 | 40 | 40 | 40 | 40 |
31 | 40 | 40 | 40 | 40 |
32 | 40 | 40 | 40 | 40 |
33 | 40 | 40 | 40 | 45 |
34 | 40 | 40 | 40 | 50 |
35 | 40 | 40 | 40 | 55 |
36 | 40 | 40 | 40 | 60 |
37 | 40 | 40 | 40 | 65 |
38 | 40 | 40 | 40 | 70 |
39 | 40 | 40 | 40 | 75 |
40 | 40 | 40 | 40 | 80 |
41 | 40 | 40 | 40 | 85 |
42 | 50 | 40 | 40 | 87 |
43 | 60 | 40 | 40 | 90 |
44 | 70 | 40 | 40 | 95 |
45 | 80 | 40 | 40 | 100 |
46 | 90 | 40 | 40 | 100 |
47 | 95 | 40 | 40 | 100 |
48 | 100 | 40 | 40 | 100 |
49 | 100 | 40 | 40 | 100 |
50 | 100 | 40 | 40 | 100 |
51 | 100 | 40 | 40 | 100 |
52 | 100 | 50 | 50 | 100 |
53 | 100 | 60 | 60 | 100 |
54 | 100 | 70 | 70 | 100 |
55 | 100 | 80 | 80 | 100 |
56 | 100 | 90 | 90 | 100 |
57 | 100 | 95 | 95 | 100 |
58 | 100 | 100 | 100 | 100 |
汎用ファンの多くは通常12ボルトで稼働し、その動作範囲は6〜12ボルトほど。通常の40%以下まで電圧が下がると6ボルトに届かず、ファンが動かなくなる可能性が高くなる。ファンコン製品は回転速度を電圧かPWM(パルス幅変調)を調整する仕組みをとることが多いが、CoolWatchは電圧を調整するタイプである。このためManualモードで回転数設定を下げすぎてしまうとそのまま止まってしまうのである。ちなみに、やや高価となるハードウェアファンコンが採用しているPWM調整タイプなら電圧を一定に保つ仕組みなので、こうした問題は起こりにくい。
低回転時もしっかり稼働するファンの選び方の1例として、ファン自体にコントローラが付属するタイプを選んでおくことが挙げられる。そもそも可変稼働することが想定されているため、5ボルトほどの低い電圧でも稼働するよう動作許容範囲を広くとってある可能性が高いためだ。さらに具体的には(個体差もあるが)、XINRUILIAN製ファンは低電圧でも動くとユーザー間で評判だ。本機使用時にはこれら低回転時にも強いとされるファンも一緒に選んでおくとよさそうである。
CoolWatchは5インチベイを2段ぶん使い、便利な自動ファンコン機能に加え、ほぼすべてがまかなえるメモリカードリーダー、USBハブ/オーディオ系端子が搭載される、欲張りなスペックだ。加えて大型の情報表示用液晶パネルや前面のアクリルパネルの存在感もかなりのものである。これらは機能そのものの便利さはもちろん、所有満足度もかなり得られることだろう。
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