14.1液晶+2.07キロ+5時間駆動の「新生活向け」バランスドPC──エプソンダイレクト「Endeavor NT550」(1/3 ページ)

» 2006年03月28日 18時00分 公開
[寺崎基生,ITmedia]
photo エプソンダイレクト「Endeavor NT550」。価格は最小構成価格で10万7100円から

 最近のノートPCの売れ筋として、12インチクラスの液晶ディスプレイを搭載し、重量が1キロ台前半の軽量モバイルモデル、そして14〜15インチクラスの液晶ディスプレイを搭載し、コストパフォーマンスの高いA4/A4ファイルサイズモデルの人気が高い。では実際にノートPCを購入しようとする場合、どのように活用したいと考えるだろうか。

 使いやすさは重要だし、せっかくのノートPCであれば持ち運んで使いたい。モバイルモデルは小型で軽量だが、ディスプレイやキーボードサイズは小さく、モデルによっては光学ドライブを搭載しない。A4クラスのモデルはディスプレイも大きくコストパフォーマンスも高いが、常に持ち運ぶには困難となるほどの重量がある。それならば両方のよいところをとった「A4サイズの軽量ノートPC」という選択肢はどうだろうか。

 今回紹介するエプソンダイレクト「Endeavor NT550」は、14.1インチ液晶ディスプレイを搭載し、重量約2.07キロを実現する軽量A4ノートPCだ。ほかの14.1インチ液晶ディスプレイを搭載するモデルと比べると、かなり軽量であることを特徴としている。

 例えば同クラスの液晶ディスプレイを搭載する、ソニー「VAIO type F light VGN-FJ10B」は2.4キロ、東芝「Dynabook Satelite T12 140C/4」は2.4キロ、レノボ・ジャパン「Thinkpad R50e」は2.7キロと、他機種と比べると300〜600グラムほども軽量である。同じくらい軽量のモデルとしては、14インチワイド液晶を搭載し、重量2.07キロ(光学ドライブ搭載時重量)の「Thinkpad Z60t」がある。

 エプソンダイレクトのPCはそのスペックをユーザーが選択できるカスタマイズオーダーに対応する。同機ではCPU、メモリ容量、光学ドライブの種類、無線LANの有無、HDD容量、バッテリー(標準/長時間)、OSの種類(Windows XP HomeEdition/同Professional)が選択可能だ。

 価格は、Celeron M 370(1.50GHz)に256Mバイトメモリ、CD-RW/DVD-ROMコンボドライブ、40GバイトHDD、無線LANなしという最小構成仕様モデルで10万7100円からとなっている。なお今回は、Pentium M 740(1.73GHz)、512Mバイトメモリ、60GバイトHDD、IEEE802.11b/g対応無線LAN、Windows XP Professionalを搭載する構成のマシンを試用している。この構成での価格は16万650円となる。

Bluetoothを標準装備。搭載インタフェースに過不足はない

 では、各部をチェックしていこう。

 液晶ディスプレイは、1024×768ドット(XGA)表示対応の14.1インチパネルを採用する。画面が大きいためとても文字が見やすいメリットがあるが、その反面、ビジネス用途──例えば表計算ソフトなどを多様する場合にはもう少し高い、1280×1024ドット(SXGA)以上の解像度が欲しくなるかもしれない。上記ライバル機としてはディスプレイ解像度と価格差が異なるため含めなかったが、同サイズにてより高解像度のパネルを搭載するモデルとして、1400×1050ドット表示対応の14.1インチ液晶を搭載する松下電器「Let's note Y4」がある。グラフィックス機能はIntel 915GM Express内蔵の3Dグラフィックスコントローラを利用し、グラフィックスメモリはメインメモリと共用(最大128Mバイト)となる。

 キーボードは標準の19ミリキーピッチを持つことにより窮屈感はなく、ストロークも2.5ミリとノートPCとしてはそこそこ深めだ。普段デスクトップPC用のキーボードを利用するユーザーでも違和感なくタイピングできる。ただし打鍵時に若干たわむような感触があり、キーボードベースの剛性が低いと感じられたのは若干残念なところだ。ポインティングデバイスは一般的なタッチパッドを採用し、パッドをなぞることで操作できるスクロール機能やタップ機能を備えている。

 ちなみにパームレスト部に特殊な塗装を施し、汗や脂によるべたつきを感じにくい工夫がなされているところは印象がよい。

photo 1024×768ドット(XGA)表示対応の14.1インチノングレア液晶ディスプレイを搭載する
photo 窮屈感のない19ミリピッチキーボードとスクロール機能やタップ機能を備えるタッチパッド

photo 本体左側にS-Video出力/LAN端子/モデム端子/外部ディスプレイ出力/USB 2.0×1/光学ドライブ(試用機はCD-RW/DVDコンボドライブ)を、右側にPCカードスロット/メモリカードリーダー/IEEE1394×1/USB 2.0×3/排気口を備える
photo 本体前面、背面はかなりシンプルな構成だ。オープンボタンとインスタント機能起動用電源スイッチ(前面)、ACアダプタ接続端子とセキュリティロック(ケンジントンロック)穴(背面)を備える

 内蔵する無線LAN機能やBluetooth機能は、キーボード上部にあるスイッチによりオン/オフの制御が可能だ。必要に応じて無効化することにより、バッテリーの節約にもつながる。

 また、Bluetooth機能を標準で備えるのは国内モデルでは珍しく、ポイントが高い。動作範囲の広いBluetooth対応マウスや携帯電話やPDAなどにて無線通信を行うなどの活用方法のほか、最近は音楽再生やボイスチャット、そしてプリンタ(エプソン製プリンタにて、オプションのBluetoothアダプタ「PDMPU3」などを使用する)などにも活用できるBluetooth対応機器が増えている。本機ではA2DPやHSPプロファイルなどにも対応している。

対応Bluetoothプロファイル

DUN、FAX、LAP、SPP、HID、HCRP、FTP、OPP、A2DP、AVRCP、GAVDP、HSP、PAN、BIP


 また、OS起動なしにCD/DVDドライブを操作できるインスタント機能「AudioDJ」を搭載する。DVD-Videoの視聴は行えないが、ちょっと音楽CDを再生したい場合には便利な機能だ。

photo キーボード奥に無線LAN/Bluetooth機能をオフにできるボタンを搭載する
photo OS起動なしでCD再生が行える「AudioDJ」機能。再生/停止/トラック移動ボタンを搭載する
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