PCI-Express対応の拡張カードはグラフィックスカードが圧倒的に多いが、5月には多種多様な製品が複数登場した。
ゴールデンウィーク明けに話題を集めたのは、BFGの物理演算カード「BFGRPHYSX128P」だ。風になびく草原や落下するボールの挙動を決める物理演算処理を3D描画のさいに担当するカードで、グラフィックスカードの補佐的な役割を担う。対応するスロットはPCI-Express x16だ。
BFGRPHYSX128Pは入荷するショップが少なく、5月中旬にはすでに売り切れ状態となった。残念ながら次回入荷の情報はないが、6月初旬には同じ物理演算プロセッサを搭載したASUSTeKの製品「PhysX P1」も販売される予定だ。こちらの価格も4万円前後になる見込み。
そのASUSTeKから月末に、オンボードグラフィックス機能を利用してデジタル出力(DVI-D)する「ADD2カード」が登場した。PCI-Express x16対応カードで、型番は「R-DVI-ADD2」。同社のCore Duoマザー「N4L-VM DH」専用のオプション製品となり、ほかのマザーボードでの使用に対応しない。また、LowProfile対応のブラケットを採用した「R-DVI-ADD2/LP」も同時期に出回っている。価格はともに4200円前後だ。
これらの製品について某ショップは「対応マザーはチップセットとの相性の問題なので他社製のCore Duoマザーでも使える可能性はあります……」とコメントしている。
同じく月末、PCI-Express x1に対応したIntel純正ギガビットイーサカード「PRO/1000 PT Desktop Adapter(EXPI9300PT)」がUSER'S SIDE秋葉原本店に入荷された。Intel製チップを搭載したLANカードでPCI-Expressに対応する製品は今回が初めて。価格は7000円前後だ。
今月は例月に比べて新製品の数が少なかったが、マウスやサプライ品などでユニークなアイテムが見つかった。締めくくりに“電源”をキーワードにした3製品を紹介したい。
まずは電源ユニット。5月第3週にエアリア「Fabulous2.2(AR-E620)」が登場した。曲げやすいケーブルを採用した“部分着脱式”のATX電源で、定格620ワットながら価格を2万3000円前後に抑えているのが特長。入荷したフェイス秋葉原本店によると「Abee製電源ユニットの筐体をそのまま流用しているため、コストが大幅にカットできた」という。
第4週にはサーマルテイクの5インチベイ型補助電源「PurePower Power Express 250W(W0099)」が複数のショップの店頭に並んだ。価格は8000円弱で、在庫は少数だ。
PurePower Power Express 250Wは、グラフィックスカード用の6ピン補助電源用コネクタ2基を備える定格250ワットの電源。5インチベイ1段に装着可能で、電源供給は家庭用コンセントから行う。メインのATX電源との連動も可能だ。
高速電脳は「SLIやCrossFireを構築するために、大容量電源に買い換えるより安く済みます。ヘビーユーザー向けですが、長く人気を集める製品になると思いますよ」と話す
最後はワイヤレスマウスだ。第3週にUSER'S SIDE秋葉原本店に入荷した「NB-99」は、付属のマウスパッドを通してマウス本体に給電する。前モデル「NB-90」からマウスパッドを変更しており、手首が当たる付近にジェルパッドを付けている。また、本体上部に加えて、親指が触れる左側面にもホイールを搭載しているのが特徴だ。価格は3654円で、在庫は少数。
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