入力インタフェースは液晶パネル部の背面に装備。電源ユニットを内蔵しているため、ACアダプタの接続は不要だ。映像入力は2系統あり、冒頭で述べたようにHDCP対応のDVI-Dと、アナログRGB用のD-Subを備えている。HDCPをサポートしたことで、次世代光ディスクなどの著作権保護されたHD映像コンテンツをPCからデジタル接続で表示することが可能だ(グラフィックスカードや再生ソフトウェア環境の対応も必要)。現時点でHDCP対応の恩恵を受けられるユーザーはごくわずかだろうが、来年以降にPC用Blu-ray DiscドライブやHD DVDドライブが普及し、ダウンロード販売も含めてPCで再生可能なHD映像のコンテンツが増えてくると、これが重要なポイントになるはずだ。
ちなみに、AV機器のHDMI出力端子と変換アダプタ経由でHDCP対応DVI-Dに接続することはサポート外になる。本機に限らず、現状でHDCP対応のDVI-D入力端子を備えたPC用の液晶ディスプレイでは、たいていはAV機器との接続を想定していないため、映像が映らなかったり、仮に映っても画質が劣ったりする可能性があることを覚えておきたい。
液晶ディスプレイ市場で現在主流なのは、1280×1024ドットに対応した17インチもしくは19インチのモデル(アスペクト比5:4)だ。しかし、映像コンテンツがワイドフォーマットのハイビジョンに移行しつつあり、リリースを控えたWindows Vistaがデスクトップ右端に標準でサイドバー機能を配置するなど、高解像度ワイドディスプレイのニーズは年々高まっている。また、HDCPも今後は標準的な機能になるだろう。
こうした今後の動向を考慮すると、解像度と画面サイズのバランスがよく、HDCPに対応し、それでいて求めやすい価格を実現した本機は、新しいスタンダードディスプレイとして、幅広いユーザーの要求を満たす製品と言える。ワンランク上の高画質を望むユーザーには、VA系やIPS系のワイド液晶パネルを搭載した1920×1200ドット表示対応モデルがおすすめだが、視野角を許容できれば、コストパフォーマンス重視で本機を選ぶのも手だ。
なお、発売直後のため価格は5万7750円とクラス最安値ではないが、今後は同社恒例の各種キャンペーンなどで価格が大幅に下がる可能性も十分ある。価格動向が気になるユーザーは、割引クーポンなどの情報が得られる同社のE-メール配信サービスに申し込むのもよいだろう。
E207WFPの主なスペック | |
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パネルサイズ | 20.1インチワイド |
表示エリア(H×V) | 433.44×270.9ミリ |
画面解像度 | 1680×1050ドット |
最大発色数 | 約1677万色 |
画素ピッチ | 0.258×0.258ミリ |
水平周波数 | 30〜83kHz |
垂直周波数 | 56〜75Hz |
視野角 | 上下/左右とも160度 |
輝度 | 300カンデラ/平方メートル |
コントラスト比 | 800:1 |
応答速度 | 5ms(白黒間) |
PC入力端子 | DVI-D(HDCP対応)、D-Sub 15ピン |
ビデオ入力端子 | − |
USB端子 | − |
音声入力端子 | − |
ヘッドフォン端子 | − |
スピーカ | − |
チルト角度 | 上21度/下4度 |
スイベル角度 | − |
縦画面表示 | − |
VESAアームマウント規格 | 100×100ミリ |
電源 | 本体内蔵 |
消費電力 | 通常38.1ワット/待機時2ワット以下 |
本体サイズ | 471.1(幅)×145.83(奥行き)×381.34(高さ)ミリ |
重量 | 約6.2キロ(スタンド含む) |
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