3月の第4週から月末にかけて、AMDの新チップセット「AMD 690」シリーズを搭載したマザーボードが複数のメーカーから登場した。価格は1万3000円以下と安く、第1弾となったBIOSTAR「TA690G AM2」は上位の「AMD 690G」を搭載しながら9000円台で出回っていた。
「AMD 690」シリーズは、高画質回路「AVIVO Technorogy」を組み込んだグラフィックス機能を備えており、上位の「690G」はHDMI出力とDVI+DVIのデュアルディスプレイ出力に対応している(ただし、現在出回っているマザーは、VGA+DVIでのデュアルディスプレイのみ対応)。下位の「690V」もRADEON X700をベースにしたグラフィックス性能を備えており、「ヘビーゲーマーでなければ、描画性能に不満は感じないでしょう」(パソコンショップ・アーク)と、ショップの評価も高い。
その性能をアピールするべく、第4週末には、AMDが恒例のベンチマークイベントを開催。690Vマザーを使って、3Gゲーム「Half Life 2」をプレイしてみせ、「内蔵グラフィックスでも、3Dゲームが普通に楽しめるようになりました」と語った。
現在出回っているAMD 690マザーはmicro ATXタイプのみだが、メインマシン用に購入する人が大勢いる様子。TA690G AM2に続いて登場した、ECS「AMD690GM-M2」(1万円前後)やMSI「K9AGM2-FIH」(1万2000円台)も好調に売れており、いずれも品薄な状況が続いている。
あるショップは「メインマシン用のマザーは、低価格帯で1万5000円前後が売れ筋ゾーン。エントリー向けのグラフィックスカードも1万円弱はする。AMD 690マザーを使えば、トータルで1万円前後で済む。1万5000円を浮かせるのは大きいでしょう。自作に値ごろ感がなくなったと言われて久しいけど、その評価を覆せる製品だと思うね」と、自作の定番アイテムになることに期待を抱いていた。
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