ShieldPROの新製品となる「FC-N22A」は従来モデルの「ShieldPRO FC-N21S」とほぼ同じボディを使ったコンパーチブルタイプを採用しているが、内部の構成は大幅に強化されている。
CPUにはデュアルコアのCore 2 Duo 超低電圧版 U7500(動作クロック1.06GHz)を、チップセットはIntel GME965 Expressをそれぞれ採用し、標準構成におけるメモリ容量は512Gバイト(最大4Gバイト)、HDDも最大構成で80Gバイトが選択できようになったほか、SSD搭載の構成でも最大容量がそれまでの8Gバイトから20Gバイトに増えている。ボディに用意されたインタフェースも、新たにExpressCard/54対応のスロットを1基追加した。なお、OSはWindows XP Professional SP2が導入される。
また、屋外における液晶ディスプレイの視認性を改善するため、従来モデルで600カンデラ/平方メートルだったパネル輝度を750カンデラ/平方メートルに向上させている。ほかにも、夜間の屋外作業において液晶ディスプレイの明るさがオペレータの邪魔にならないように、最低輝度を0.5カンデラ/平方メートルまで下げられるのもFC-N22Aの特徴として紹介されている。
強化された内部構成以上に、ShieldPROにとって重要なのが堅牢性能の向上だ。従来モデルと同じく、−20度から50度といった低温から高温まで動作をサポートする「広温度範囲モデル」が用意されるほか、これまで、常温動作のみ保証していたACアダプタも−20度から50度で動作するようになった。また、IP54で求められる防塵防滴性能を保証するだけでなく、工場試験においてはIP55に準拠する試験をクリアしているとNECは説明している。
バッテリーパックは、8時間駆動が可能な6セルの標準バッテリー以外に、9セル内蔵で12時間駆動を実現する“スタミナ”バッテリーパックと、動作する温度範囲が−20度から同50度と広い“広温度範囲”バッテリーパックが用意される。広温度範囲バッテリーパックも9セルを搭載し、常温において9時間のバッテリー駆動が可能とされている。また、低温動作におけるバッテリー駆動時間についてはデータを測定中としながらも、「目標値としては−20度動作において5時間を目指している」と説明している。
ShieldPROは、企業における業務利用がメインと考えられているが、企業向けノートPCとしては珍しいカラーバリエーションを“大口案件”で対応する。天板を「特別色」で塗装したもので、「シルバー」「レッド」「ベージュ」「グリーン」「イエロー」「オレンジ」の6色に、従来のブラックを合わせた7色で展開する。
国内の出荷開始は6月下旬の予定。価格はCore 2 Duo U7500、メモリ512Mバイト、HDD80Gバイトの構成で約30万円程度(NECの説明では「同じスペックを持つ従来モデルと同じ価格を維持する」とされている)の予定。HDDやバッテリーパックが専用になる広温度範囲モデルの価格は、さらに6〜7万円上乗せされる。
CPU | Core 2 Duo 超低電圧版 U7500(動作クロック1.06GHz) |
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チップセット | Intel GME965 Express |
メモリ | 512MB |
ディスプレイ | 12.1インチ(1024×768ドット) |
HDD | 80GB/40GB(広温度範囲タイプ)/20GB(SSD) |
USB 2.0 | 3 |
IEEE 1394 | 1 |
無線LAN | IEEE 802.11 a/b/g |
Bluetooth | セレクションで選択可能 |
カードスロット | PCカード(TypeII準拠)×1、ExpressCard/54×1、SDメモリーカード/メモリースティック×1 |
バッテリー駆動時間 | 8時間(標準タイプ)、9時間(広温度範囲タイプ)、12時間(スタミナタイプ) |
サイズ | 290(幅)×255(奥行き)×47(厚さ)ミリ |
重さ | 約2.5キロ(標準タイプバッテリー搭載) |
OS | Windows XP Professional(SP2) |
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