Vostro 3700は、ビジネス向けノートPCとしては最大クラスと思われる17.3型ワイドの液晶ディスプレイを搭載する。解像度は1600×900ドットで、バックライトに明るいLED光源を採用。表面は周囲の映り込みを低減させるノングレア処理が施される。
評価機における標準設定は、発色傾向がやや浅め/薄めと感じたが、こちらはWindows標準ないし外部GPUとするGeForce GT 330(評価機オプション/グラフィックスメモリ1Gバイト)のNVIDIAコントロールパネル上からある程度はカラー設定を煮詰められる。それより、大きい画面と高めの解像度、映り込みが少ないノングレアパネル、そして、くっきり明るい画面がかなり見やすく、オフィス作業も非常に快適だ。
ディスプレイの輝度は、電源マネジメントユーティリティソフトの設定やキーショートカット(Fn+上/下キー)で、全16段階とかなり細かく調整できる。輝度を最大にすると蛍光灯下の一般的なオフィス環境ではまぶしすぎるため、普段は6〜10段階程度と少し輝度を落として使うのが適切だ。一方、最低輝度の設定でも十分に画面の内容を視認できるので、長時間の会議でバッテリー動作を重視したい時、あるいはプロジェクターを使用するため、照明を落とした部屋で使用する場合などに有効だ。
キーボードの主要キーはほぼフルサイズの19ミリ×18.5ミリピッチで、横幅410.8ミリと余裕のあるボディだけにテンキーもしっかり実装する。キーストロークは実測約2.5ミリ強と深めで、キータッチはやや堅め。ボディが頑丈なため、たわみやゆがみなどの不安もほぼ感じない。奥行きで約98ミリも確保する“ゆったり仕様”のパームレストとともに、快適に入力できる。
今回の評価機は底面後部に縦2段式の長時間(8セル)バッテリーを設置する仕様のため、約5度前傾するスタイルになる(注:日本市場向けモデルは長時間バッテリーの設定なし。標準バッテリーは6セルで、前傾なしとなる)が、操作性そのものに大きな影響はもたらさない。
タッチパッドは、95(横)×50(縦)ミリのセンサー面と2つのクリックボタンを備える標準的な仕様で、テンキーがあるためにボディの中央からやや左側に配置する。スクロールやタップ、ジェスチャーなどの操作をサポートし、表面の“指の滑り”も上々だ。
このほか、キーボードの上部にHDD動作や無線LAN、Caps Lockなどのキーボード状態を示すインジケータと、再生や停止、順/逆送りなどの楽曲操作用タッチセンサーボタンを備え、電源を入れるとこのタッチセンサーが流れるように点滅する“ちょっとした遊びの仕掛け”も設けてある。オプションの指紋認証センサーはパームレストの右端に配置される。
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