1万7800円のお手軽スキャナ「ScanSnap S1100」を活用する「でも、お高いんでしょう?」ではない!(1/2 ページ)

» 2010年12月01日 11時00分 公開
[広田稔,ITmedia]
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ScanSnap S1100

 PFUの「ScanSnap」シリーズといえば、書類の読み取りに特化したドキュメントスキャナの定番だ。11月20日、同シリーズから「世界最小クラス」をうたう最新モデルの「ScanSnap S1100」が発売された。

 その特徴は重量が約350グラムでバスパワー動作も可能と、持ち運んでの利用を想定している点にある。また、直販価格で1万7800円というお手ごろな価格や、Windows/Mac両対応というのも見逃せない。

 筆者はMacユーザーだが、初めてMac対応を果たした「ScanSnap S510」からScanSnapのユーザーだ。主に「見返す頻度は低いが、捨てるのも忍びない」という記者発表会の資料をデジタル化して、書棚を整理する目的に利用している。新モデルに死角はないのか、Mac環境で実機を使って確かめてみた。

本気でモバイルできる本体サイズ!

 ScanSnap S1100を見て、まず一番初めに感じたのは、「小さっ! そして軽っ!」ということ。同じScanSnapシリーズでは「S1300」もコンパクトだったが、S1100では両面スキャンや自動給紙装置(ADF)を捨てたことでさらなる小型化を実現した。

 273(幅)×47.5(奥行き)×34(高さ)ミリという本体サイズはA4用紙の長辺(297mm)よりも短い。A4書類を持ち運ぶようにデザインされているバックなら、はみ出すことなく収納できるわけだ。その際、持っていくのはUSBケーブル1本でOK。出先に持ち出すだけでなく、デスクに置いても場所を取らない。高さが34ミリなので、使わないときは引き出しの中にしまっておくこともできる。

本体は至ってコンパクト。形状的にamadanaのマルチリモコンを連想してしまうのは筆者だけ?

非常にスリムなので使わないときは引き出しやたなにしまっておける。たまにしかスキャナを使わないなら、机の上を広々と使えるS1100はピッタリだ

専用のケース「FI-S110SCS」も2980円で販売

筆者の場合だと、発表会の会場や、取材帰りに立ち寄ったファーストフード店などでサクっと資料をスキャンする用途に便利

 もちろん、スキャン自体も快適に実行してくれる。本体がスリムで給紙フィーダーも短いため、一見、きちんと紙を読み込んでくれるのか不安に思えるが、給紙口に書類を近づけるとわずかに書類を巻き込んで固定してくれる。万が一、斜め方向に挟まれてしまっても引き戻してもう一度紙をセットすればいい。

 あとは、本体上部右にある「Scan/Stop」ボタンを押せば「ジー」と読み込まれていく。難しいところは一切ない。1枚のA4用紙が完全に排紙されるまでの読み込み速度を手動で計測したところ、だいたい8.5秒程度だった。スキャンが終わったら、もう1度「Scan/Stop」ボタンを押すとPDFファイルが生成される。難しいことは何もない。

手前から給紙して奥に排出するという構造。給紙ガイドはかなり短いが、まったく問題なく使えた。USBバスパワーで駆動するのもポイントだ

公園のベンチなどスキャナを置くスペースがない場合は、最悪手持ちでスキャンすることもできる。メーカーにとっては想定外の使い方だろうがこの手軽さはいい

 スキャンできる用紙も幅広い。普通紙だけでなく、会員証などで使われるプラスチックのカードにも対応。例えば身分証明書を取り込むような業務用途にも利用できる。さらに別売のキャリアシート「FI-511ES」(5枚セットでウエブ直販価格が2625円)を用意することで、A3用紙をA4サイズに折り畳んでスキャンすることも可能だ。

 読み取った後は、データをEvernoteやGoogleドキュメントに転送することもできる。アイデアの貯蔵庫や仕事の書類置き場としてクラウドサービスを活用している人にとっては、かなりありがたい機能だろう。

 いろいろ試してみたが、モバイルできるサイズとはいえ、紙を1枚、2枚スキャンする程度の使い方なら不便には感じない。いろいろな場所で原稿を書く身としては、正直「欲しい!」と思ってしまった。

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