“Intel 6”に欠陥――アキバに与える影響は?P67/H67マザー販売停止

» 2011年02月02日 08時42分 公開
[吉川慧、古田雄介,ITmedia]

「売れ筋商品なので本当に残念」――たった1日で様変わりしたアキバショップ

写真のH67マザーの場合、4つのSATA 2.0ポートが不具合の対象とされる。白のSATA 3.0ポートは正常に動作するようだ

 インテルは2月1日、“SandyBridge”こと第2世代Coreプロセッサーに対応する「Intel6シリーズ・チップセット」に、設計上の問題があることを明らかにした。

 今回発表された不具合は、チップセットに内包するSATAポートの品質が時間経過によって低下し、接続されているHDDや光学ドライブなどのデバイスに影響を与える可能性があるというもの。該当するのはSATA 2.0のポートである2番から5番のみであり、0番から1番のSATA 3.0のポートに影響はないという。

 インテルはこの問題に対して該当チップセットの出荷を停止し、問題を解決したチップセットの製造をすでに開始している。これらは2月後半から出荷され、4月までには正常に供給できるようになると説明している。また、マザーボードメーカーとも協力し、交換などを含めたユーザーサポートについても計画中とのことだ。

 インテルの発表後、秋葉原の自作PCパーツショップは即座の対応を迫られることになった。2月1日昼過ぎの時点ではほぼすべての店舗が販売中止を決断し、P67/H67マザーとそれを組み込んだショップブランドPCは購入することができなくなっている。

 各ショップの店内では、がらんどうとなったマザーボードコーナーや、一時販売停止のお知らせが目に入ってくる。年明けの深夜販売から1カ月近くも品薄が続く「Core i7-2600K」など、Sandy Bridge世代の新型CPUは、自作PC市場に活況を呼び込む格好の材料だっただけに、これら新CPUに対応するマザーボードが一時撤収するという事態は、アキバのショップに濃い影を落としそうだ。

フェイス秋葉原本店のマザーボードコーナー。P67/H67全機種が販売停止となっている(写真=左)。ツートップ秋葉原本店の様子。マザーボードコーナーに大きな空きがあり、P67/H67マザーがバックヤードに積み上げられていた。こうした様子は各ショップでみられる(写真=中央/右)

 ソフマップ秋葉原本館のスタッフは「まさに青天の霹靂(へきれき)です。通常はお客さんが不具合を発見し、それを受けてメーカーが対応するケースが多いため、こちらも何らかの準備をできるのですが、今回は本当に突然で……売れ筋の商品だっただけに、非常に残念です」と驚きを隠せない様子だった。また、別のショップでは「電話でCPUの予約を取り消す方も何人かいらっしゃいました。まだ分かりませんが、P67/H67マザーに対応したメモリなど、関連商品への心配もあります」とすでに現れ始めた影響と今後の拡大を懸念する声もある。

 そのほか、「朝からうちのサポートセンターはつながりにくい状態が続いています。店舗の電話も問い合わせが多い。直接相談に来る方も何人かいるみたいで、お客さんの中にも不安は広がっているみたい」(某ショップ)とユーザーの混乱を示すコメントも1つではなかった。

 商品自体の品薄傾向が強まる旧正月を前に、“売れ筋商品”のリコールという不測の事態に見舞われたアキバのパーツショップ。とはいえ、街全体が大きな混乱に陥っているという様子でもなく、意外と冷静にことの成り行きを見つめているようだった。ある店員さんは「確かに問い合わせは多くいただいていますが、なにしろ今日の今日ですから。誰もすべては把握できていない状況なので、今後の(インテルの)発表を待つしかないでしょう。まぁ、インテルのリリースを読むと今日明日にどうにかなる話でもないみたいですし……」とため息をついた。

ドスパラ公式サイトに掲載された販売一時停止のお知らせ。今後の対応については、詳細が決まり次第発表すると書いてある(写真=左)。最新情報はインテルのリリースをチェック(写真=中央)。クレバリー1号店では旧世代のP55マザーのセールを行うなど、精力的に営業していた(写真=右)

 このほか、これまでにP67/H67搭載マザーボードを購入したユーザーへの対応や、2011年のPC春モデルとして発表されたメーカー製PCの発売スケジュール遅延(あるいは停止)など、“インテルショック”の波をかぶる問題は数多くある。ただ、今後のインテルの動向次第で影響の大きさが変わってくるため、メーカーやショップもすぐには動けないというのが現状のようだ。何か進展があれば随時リポートしていく。

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