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» 2011年07月06日 20時00分 UPDATE

2013年度早期に開始へ:UQ、世界初「WiMAX 2」フィールドテスト実施──100Mbps以上の“光ワイヤレス”をアピール (1/3)

UQコミュニケーションズが、新世代「WiMAX 2」の都内フィールドテストを公開。トラフィック処理の重要性とともに、実測150Mbpsの値や都市部で有効な4×4 MIMOの効果などを説明した。

[岩城俊介,ITmedia]

WiMAX 2は後方互換を完全に維持、2013年度早期に実用化へ

photo UQコミュニケーションズの野坂章雄社長(左)、インテルの宗像義恵副社長

 モバイルデータ通信がより高速に、より身近に便利になってきた半面、スマートデバイスの普及に応じてデータトラフィックが爆発的に増えることで、「もうすぐあふれてしまう」とも危惧されている。

 UQコミュニケーションズは7月6日、東京・大手町で実施している「WiMAX 2」の世界初フィールドテストを報道陣に公開。2013年度早期に実用化・サービスインを目指す新世代データ通信サービス WiMAX 2の有用性をアピールした。

 2009年2月に試験サービス、7月に商用サービスを開始したWiMAXは、下り最大40Mbps/上り最大10Mbpsの通信速度で利用できるモバイルデータ通信サービスとして展開しており、2011年5月に屋外基地局1万5000局(人口カバー率 全国約72%、東名阪主要都市99%)、2011年6月に100万契約に達した。開始より約2年ながら「比較的順調にここまで来た。特に長時間動作のポータブルルータ効果などで昨年1年でかなり伸びた」とUQコミュニケーションズ 野坂章雄社長は自信を見せ、今後は地下鉄内や地下街も計画的にエリア拡充を図りながら、2011年度末までに同200万契約/2万局設置を目指す。

 昨今、PC以外にスマートフォンやタブレットデバイスといったインターネットに接続できる機器=スマートデバイスの普及が進んでおり、今後はデータトラフィック(データ通信量)が爆発的に増えると予測されている。シスコシステムズの予測によると、2015年には日本のモバイルデータトラフィック量は2010年比で約14倍まで増えるとし、公衆LANサービスに“逃す”などの施策ですでにフロー傾向のある3Gデータ通信より比較的余裕があるとされる現行のWiMAXも、実は「2012年度中にオーバーフローしてしまう見込み」だという。

photophotophoto PC外付けからPC内蔵へ、さらにPCから多用なデバイスへ、対象デバイスが拡大している。そして、これまでの通信インフラではまかないきれないほど爆発的にデータ通信量が急増すると予測されている

 また、マイクロプロセッサにより“スマートデバイス”の普及を推進するインテルも、2010年の40億台/15億ユーザーから、2015年は150億台/25億人、2020年は310億台/40億人に増えるという見通しを立てており、2015年のデータトラフィック総量は1000エクサバイト以上になると予測している。「こういった意味で、インテルのスマートデバイスによる事業戦略を実現するには超高速で広帯域のインフラが必要。中でもWiMAXおよびWiMAX 2は非常に重要な技術。今後も日本でのさらなるモバイルブロードバンドの発展に向けて協力を続けたい」(インテルの宗像義恵副社長)

 その容量を増加する施策は、

  1. セルを縮小化すること
  2. 電波利用効率を向上させること
  3. 周波数の追加を行うこと

 の3パターンしかない。WiMAX 2はこのうち(2)と(3)を用いて今後急増するデータトラフィックに対応する。まずは20MHz幅の電波を利用した下り最大165Mbps/上り最大55Mbps/4×4 MIMOのシステムを実用化する考えだ。

 ちなみに(1)は基地局密度に上限があり、大都市圏ではすでに限界点。基地局の効果的な建設は困難な状況となっている。「基地局を建てればいいというものではない。隣接基地局との干渉が発生し、かえって品質が劣化することがある」(野坂社長)。

photophotophoto WiMAXの都心部における基地局設置状況(地図の赤点)。既存システムのまま、基地局密度を高くしすぎても電波干渉が発生して品質が低下するジレンマがある
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