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» 2012年06月28日 16時50分 UPDATE

野村ケンジのぶらんにゅ〜PCオーディオ Review:このレベルアップはすごい……デスクトップ真空管アンプのチューンド限定モデル──Carot One「ERNESTOLO La Serie Limitata」 (1/2)

音楽は“いい音”で聞きたい──。それならば、自作に続くオトナのPC遊び「PCオーディオ」に挑戦してはいかがだろう。今回はキュートな真空管アンプの人気モデルをより高音質化したというチューンド限定モデルをチェックする。

[野村ケンジ,ITmedia]

オレンジ色のキュートな真空管アンプ「ERNESTOLO」のチューンドモデルが登場

photo 200台限定となるCarot One「ERNESTOLO La Serie Limitata」 2012年6月現在の実売価格は7万円台後半だ

 メタリックオレンジのあざやかなカラーリング、その上部に配置する真空管、机上で扱いやすいちょこんとしたコンパクトなボディ──。そのキュートな外観からは想像できない本格的なサウンドを実現する、イタリア・Carot One製ヘッドフォン/プリメインアンプ「ERNESTOLO」が2011年8月の発売以来、変わらず人気を博している。

 そんなERNESTOLOに、より高品位なパーツをおごり、さらに音質を向上させたというチューンドモデル「ERNESTOLO La Serie Limitata(エルネストーロ ラ・セリエ・リミタータ)」が追加された。

 200台の限定販売となるこのモデル、まず真空管に音がよいとして人気の高いブランドであるRCA製の12AU7に変更し、1台1台バイアス調整を行った。ちなみにこの真空管はヴィンテージもの(いわゆるデットストックもの)であるため、これを確保できた数が今回の限定数となっている。

 このほか、オペアンプも新日本無線「MUSES 02」に切り替えてある。こちら、高級オーディオ機器に使われる高級志向のパーツで、ノイズレベルの低さや音質のよさに定評がある。7万9800円前後の価格帯の製品にはまず採用されることはないものだ。

 なお、ERNESTOLOはプリアンプとパワーアンプ部を上下で分離した、本格オーディオのような構造を採用する。この両者をつなぐケーブルも、La Serie Limitataではサエク製のPCOCC-A導体/ツイストペア仕様の特注タイプを採用する。ツイストペア構造とは磁界発生を抑える高品位志向ケーブルで定番の仕様。製作にコストがかかるので、ベーシックなケーブルにおいては割愛されることが多い。PCOCC-A導体は、焼き鈍し処理を行い扱いやすくした単結晶銅で、一般的な銅線よりも通電能力が高いとされる。

 そのほかにも、シリアルナンバー入りプレートの装着、専用パッケージやCarot Oneロゴ入りバナナプラグ同梱など、さまざまな部分が「ERNESTOLO La Serie Limitata」ならではの特別仕様に仕立て上げられている。


photophotophoto プリアンプ部の真空管を米RCA製のものに変更、専用プレートも配置。プリアンプとパワーアンプ部をつなぐケーブルもサエク製の特注タイプを採用する

 コンパクトな外観は相変わらずキュートだ。トップパネルの専用プレート以外の外観はベーシックモデルと変わらず、机上での設置性も良好なままだ。プリ/パワーアンプ部をつなぐ前述したサエク製の特注ケーブルは、芯線が柔らかく、長さも絶妙なため、ベーシックモデルより扱いやすい。

 小型ボディゆえ、スピーカーターミナルが小さめで、間隔が狭いこと、そしてパワーアンプのスイッチが背面にあり、配線後は少し扱いにくい部分はあるのだが、少なくともスピーカーケーブルの配線については、バナナプラグが付属したことにより劇的に扱いやすくなっている。

 高級パワーアンプなどに採用される例が多い保護回路はなく、スイッチの順番を間違えるとポップノイズが出る(プリアンプが比較的大きい)が、これはスイッチオン/オフの順番に多少気を使えば済むことだ。電源オンはパワーアンプを一番最後に、電源オフはパワーアンプを一番最初に操作すれば、ポップノイズでスピーカーを痛めることはないだろう。

photophoto プリアンプ部とパワーアンプ部は分離されている。スピーカー端子の間隔は狭いが、バナナプラグ接続であればほぼ問題ない
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