「突然のラストスパート」――「BUY MORE」統合で急加速するツートップとFreeT古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)

» 2013年02月25日 11時00分 公開
[古田雄介(ぜせ)&ITmediaアキバ取材班,ITmedia]

「まあ、屋号がなくなるわけじゃないですし」――BUY MORE秋葉原本店への動き

 2月21日、ユニットコムが秋葉原にある自作PC系ショップを統合した新店舗「BUY MORE秋葉原本店」を立ち上げると発表した。ツートップ秋葉原本店のある店舗をBUY MORE秋葉原本店」、旧PC DIY SHOP FreeTの店舗を「BUY MOREアウトレット館」と「ユニットコム秋葉原サポートセンター」にする予定で、プレオープンは3月1日となる。これまでの屋号には手をつけず、ツートップ秋葉原本店とPC DIY SHOP FreeT、フェイス秋葉原本店、パソコン工房秋葉原本店を統合店舗内に存続させるスタイルをとる。

 店舗統合にともない、PC DIY SHOP FreeTは24日に単独店での営業を終了しており、ツートップ秋葉原本店も27日にシャッターを閉めることになる。ツートップ秋葉原本店のスタッフは「まあ、屋号がなくなるわけじゃないですし、悲壮感はないですね。というより、精神的にもリニューアルに向けた準備に追われて悲しむどころじゃないのが本当のところです」ともらしていた。

2月22日に撮影したツートップ秋葉原本店前。店舗統合のお知らせが張られている(写真=左)。2月22日時点のPC DIY SHOP FreeT。すでに単独店舗は閉店している(写真=右)

 両店の複数のスタッフに話を聞くと、店舗統合のウワサは以前から流れていたものの、具体的な情報を得たのは「10いかない数日前」(PC DIY SHOP FreeT)だったようだ。それゆえ「突然ラストスパートという感じ。ダッシュするのはいいんですけど、十分な告知ができていないのが心苦しいです。屋号は残りますが、配属先が変わるスタッフも多いので、どうしても現在のカラーではなくなる部分で出てきてしまう。仕方ないことですが、いろいろと心残りは出てしまうでしょうね」といった声も聞かれた。

 それでも、新店舗に向けて意欲的に動いている。スタッフは「BUY MORE秋葉原本店は、現店舗よりも売り場が広くなりますし、品ぞろえも相当密度が濃くなると思いますよ。準備期間が短いのでオープン時にすべてが完成しているかはナゾですが、それぞれの店舗の個性が感じられるショップにしたいと思います。期待してください」と語る。

 周辺のショップの反応は、両店のスタッフとほぼ同じ。漠然とした予想を持ちつつも、急な決定に驚いたというニュアンスのコメントが多かった。某ショップは「少し前まで、同系列で違う屋号の店舗が近所にいくつもあったのが異例といえば異例だったんですよね。それぞれに個性がありましたけど、経営的な目でみれば今回の統合が正解だと思いますよ。まあ、妥当な流れだと思います。あとはこれ以上縮小しないことですよね」と複雑な面持ちで話していた。

2004年ごろのツートップ秋葉原本店。その歴史は20年前の1993年から始まる。現在まで経営母体を変えながらPCパーツを売り続けてきた(写真=左)。2011年4月にオープンしたPC DIY SHOP FreeT。2010年11月に閉店したT-ZONE.PC DIY SHOPの元スタッフが集まって始動。のちにユニットコム傘下となる(写真=右)

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