G-Tune入魂の小型ゲーミングノート「NEXTGEAR-NOTE i410」の実力13.3型ボディにGeForce GTX 765Mを搭載(1/2 ページ)

» 2013年08月08日 21時00分 公開
[後藤治(撮影:矢野渉),ITmedia]

Haswell世代のCore i7とGeForce GTX 765Mを搭載した13.3型フルHDノート

NEXTGEAR-NOTE i410

 マウスコンピューターのゲーミングPCブランド、「G-Tune」に新鋭機が加わった。13.3型のコンパクトなボディにフルHD液晶を搭載し、さらに最新世代のCPUとGPUを詰め込んだ「NEXTGEAR-NOTE i410」である。外部GPUとして、“GTX”クラスのGeForce GTX 765M(GDDR5 2Gバイト)を採用し、制約の多い小型ノートらしからぬゲーミング性能を目指しているのが特徴だ。

 G-Tuneブランドには「ITちゃんコラボモデル」のベースモデルにもなった11.6型ノート「NEXTGEAR-NOTE i310」が存在するが、こちらは旧世代のプラットフォームを採用しているため、Haswell世代の小型ゲーミングPCを待ち望んでいた人も多いだろう。また、同じゲーミングPCブランドしてG-Tuneに競合するALIENWAREの最新ラインアップは、14型/17型/18型で展開しており、14型を下回る13.3型でGeForce GTXを搭載するノートPCは珍しい存在でもある。“コンパクトで超高性能”というロマンを求める人には注目の製品だ。早速評価していこう。

高性能を予感させる鋭角的なフォルム

 NEXTGEAR-NOTE i410は、天板と底面をブラック、液晶ディスプレイ枠とキーボード面をメタリックグレーで塗り分けたカラーリングだ。シンプルなツートーンだが、直線基調の精悍なフォルムが高性能を予感させる。つや消しのブラックに銀のG-Tuneロゴが映える天板はラバー調の塗装でさらさらとした質感。エッジにかけてわずかに傾斜をつけることにより、光の織りなす陰影がデザイン上のアクセントになっている。

 ステルス戦闘機を連想させるALIENWAREのような存在感はないが、これはこれでうまくまとまっていると感じる(なお、液晶ディスプレイのヒンジから側面に向かって斜めに切った部分などALIENWAREのデザインに似た部分もある)。電源を投入すると、電源ボタンに埋め込まれた青色LEDがかすかに光る。

つや消しのブラックに銀のG-Tuneロゴを入れたシンプルな天板。ボディのエッジに向かって傾斜を変えることにより、陰影をデザインに取り入れている

 冒頭で“小型ノート”と表現したが、本機のサイズは330(幅)×277(奥行き)×31.9(高さ)ミリと、14型の「ALIENWARE 14」のフットプリントとそれほど変わらない(ただし厚みは1センチ以上薄い)。NEXTGEAR-NOTE i410を一般的なモバイルPCと呼ぶにはやや、というかかなり大柄で、あくまでもハイパフォーマンスなゲーミングノートPCの中では、という意味だ(参考:大きく、ぶ厚く、重く、そしてファンもガンガン回る……しかし性能は圧倒的だ!! 究極のゲーミングノート「NEXTGEAR-NOTE i1100」)。また、重量は約2.1キロ、バッテリー駆動時間は約3.5時間と、モバイル用途に向いているとも言えない。だが、LANパーティなどへ持ち出せるゲーミングPC、あるいは出先で使える高性能なビデオ編集マシンという位置付けで考えるのなら十分許容範囲だろう。

1920×1080ドットの広いデスクトップ領域はメインマシンにも最適

 13.3型ワイドの液晶ディスプレイは1920×1080ドット表示に対応する。液晶パネルの高画素密度化が進み、11.6型でフルHD表示に対応したモデルもあるためそれほどインパクトはないものの、13.3型フルHDの表示は、デスクトップのアイコンやフォントが小さすぎず、かつ高精細でちょうどいい。目視の印象では画面の輝度も高く、視野角も上下/左右ともにかなり広い。外光の映り込みを抑えた非光沢パネルを採用しているのもポイントだ。

1920×1080ドット表示に対応した13.3型ワイド液晶ディスプレイを搭載する。目視の印象では、画面の輝度が高く、視野角も広いうえに、非光沢パネルながらコントラストの高いくっきりとした表示だった(写真=左)。上下/左右の視野角も広い(写真=右)

 キーボードは、キーピッチ約19ミリ/ストローク約1.5ミリの日本語86キーを搭載する。主要キーのトップを1.5ミリ正方でそろえ、キー同士の空間に余裕を持たせたいわゆるアイソレーションタイプのキーボードになっている。やや固めの打鍵感で底を打つ感覚が指に伝わり、小気味よくタイピングできる。かなり強めにタイプしてもユニットがたわむこともない。ただ、Enterキーの左側の一部でサイズが変則的(キートップの幅が32ミリ)なキーも見られる。せっかくならエンターキーを大きくして欲しかったところではある。

 また、各キーの下に白色LEDを埋め込み、キートップの文字を透過して光るキーボードバックライトも備えている。ゲームに没頭するため、部屋を暗くしているプレイしている人には有用だ。なお、明るさは3段階(消灯/中/大)で調節可能だが、環境光に応じて自動的に点灯/消灯するセンサーは内蔵していない。

アイソレーションタイプの日本86キーボードを搭載。キーボードバックライトも備える

 タッチパッドは、パッドと左右クリックボタンを分離したオーソドックスなタイプだ。こちらも適度なクリック感がある。入力領域は86(横)×45(縦)ミリで標準的なサイズ。シナプティクス製ドライバが導入されており、ズームや回転、2本指を使った上下/左右スクロール、パッドのエッジを使った操作などが利用できる。

シナプティクス製ドライバが導入済みだ

 インタフェースは、本体前面の右端にSDメモリーカード(SDXC)/メモリースティック(Pro Duo)対応スロットを内蔵するほか、左側面にマイク、ヘッドフォン、USB 2.0、右側面に3基のUSB 3.0とHDMI出力、アナログRGB出力、ギガビットLANが並ぶ。また、IEEE802.11 b/g/n対応無線LANとBluetooth V4.0+LEを備えるほか、液晶上部に200万画素Webカメラ、本体底面にステレオスピーカーも内蔵する。計4基のUSBや2系統の外部映像出力など、このクラスのノートPCとしては十分な内容だ。

 少し気になったのはメモリーカードスロットの位置で、ボトムが船底形になっているためスロットの場所が分かりづらく、使用時にいちいちのぞき込むようにしなければならないこと。右パームレストに(デザインを壊さない範囲で)位置を示す印があればよかったかもしれない。

本体前面/背面

本体左側面/右側面

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